前立腺肥大症治療薬の一覧と種類、使い分け|排尿障害に対する作用機序など

前立腺肥大症を伴う排尿障害の治療薬について、種類と一覧、使い分け、作用機序などを確認していきます。

前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬一覧

前立腺肥大症に伴う排尿障害に対する、主な治療薬は以下の通り。

分類 一般名・成分名 主な製品名
α1遮断薬 タムスロシン ハルナール
ナフトピジル フリバス
シロドシン ユリーフ
プラゾシン ミニプレス
ウラピジル エブランチル
テラゾシン ハイトラシン
抗ホルモン クロルマジノン プロスタール
アリルエストレノール ペリアス
デュタステリド アボルブ
PDE5阻害薬 タダラフィル ザルティア
その他 セルニチンポーレンエキス セルニルトン
オオウメガサソウエキス・ハコヤナギエキス配合剤 エビプロスタット
グルタミン酸・アラニン・アミノ酢酸配合剤 パラプロスト

α1遮断薬のプラゾシン(ミニプレス)、ウラピジル(エブランチル)、テラゾシン(ハイトラシン)は高血圧の治療でも使用される薬剤。

前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬の作用機序

α1遮断薬は尿道周囲の平滑筋を弛緩させることにより、尿道の圧迫を和らげて、症状を改善する効果を持つ。

抗ホルモン剤のうち、デュタステリド(アボルブ)は、5α還元酵素を阻害することにより、前立腺の体積を縮小させる効果をもつ。前立腺の肥大は、テストステロンから5α還元酵素により産生させるジヒドロテストステロンが関与するが、デュタステリドはこの酵素を阻害することで効果を発揮する。また、結果として血清PSAを減少させる効果も持つ。

PDE5阻害薬であるザルティアは一酸化窒素(NO)の作用を増強することで、平滑筋弛緩、膀胱血流の増加により、症状を改善する。ホスホジエステラーゼ5(PDE5)を阻害することにより、NOより産生される局所のcGMPの分解を阻害するため、平滑筋が弛緩される。処方には残量測定やエコーなどの検査が必須となる。

セルニルトンやエビプロスタットは植物由来の成分が主であり、詳細な薬理は不明点があるが、抗炎症作用、排尿促進作用などがある。エビプロスタットは尿路消毒殺菌作用、セルニルトンは前立腺炎にも使用される。

前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬の使い分け

一般的にはα1遮断のタムスロシン(ハルナール)、ナフトピジル(フリバス)、シロドシン(ユリーフ)が第一選択となることが多く、軽度であれば単剤で様子を見るケースも。

デュタステリド(アボルブ)は原因療法となるため、高い効果が得られやすいが、薬価もそれなりに高い。

タダラフィル(ザルティア)はα1遮断でみられる血圧降下系の副作用や、射精障害などの副作用があまりなく、使いやすい面があるが、処方に条件があり、残量測定やエコーなどの検査が必要となるため、専門医でないと処方しにくい点がある。また、硝酸剤・NO供与剤と禁忌である点は注意が必要。具体的にはアイトロール(一硝酸イソソルビド)、フランドル(硝酸イソソルビド)、シグマート(ニコランジル)、ニトロペン(ニトログリセリン)などが禁忌に該当。

セルニルトンやエビプロスタット、漢方は軽度の場合や、他の薬剤であまり効果が見られない場合などに使用される印象。経済面では優れていると言える。

過活動膀胱治療薬との併用

前立腺肥大治療薬と抗コリンなどの過活動膀胱治療薬は併用されるケースも多くある。

抗コリン薬のトビエースなどの例では、下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者などは使用に注意が必要(尿閉の場合は禁忌)とされているが、実際には前立腺肥大症の患者に使用されることも多く、α1遮断との併用についてもエビデンスが得られれてる(福岡県薬剤師会)。

具体的な薬剤として、ネオキシテープ・ポラキス(オキシブチニン)、バップフォー(プロピベリン)、デトルシトール(トルテロジン)、ウリトス・ステーブラ(イミダフェナシン)、ベシケア(ソリフェナシン)、トビエース(フェソテロジン)など。

Β3作動薬も併用されるケースはある。ベタニス(ミラベグロン)、ベオーバ(ビベグロン)。

調剤報酬改定2020は不正請求をしないように

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