薬局薬剤師において、本部からの要求やノルマがきついというのはよくあるケースです。
今回はその対処法などを考えていきます。
本部や上司からの要求やノルマがあるもの
近年、薬局は増加の反面、調剤報酬はマイナス改定、薬剤師の絶対数は増加など、薬局薬剤師にとっては逆風気味の流れがあります。
そんな中、薬局の本部や経営者側からすると、今までよりも高い要求やノルマなどを課すケースも増えてきているでしょう。
最近では、かかりつけ薬剤師の件数や、在宅の件数、地域支援体制加算に関連する項目、後発品の使用率など、保険点数に関わることや、在庫を絞る、医療機関の集中率を減らす、OTCの販売など、多くの項目で目標やノルマがある店舗もあるでしょう。
今までも経験していたことならともかく、急に上記の様な目標・ノルマを設定されてもなかなか達成できるものではありません。
近年は上記の様な成績が給与にも反映される会社も多くなっているため、薬局薬剤師は医療人というよりも商売人になってしまうと感じる人もいるでしょう。
本部や上司からの要求・ノルマに対する対策は
こららの要求・ノルマに対する対策を考えると以下の様な選択肢があります。
①要求・ノルマを達成するために頑張る
②要求・ノルマを課す側に回る
③要求・ノルマに関わらないポジションに異動する
④要求・ノルマに関わらない職場に変わる
一つずつ見ていきましょう。
①要求・ノルマを達成するために頑張る
非常に前向きで良いでしょう。
しかし、この記事を見ている時点で、本部や上司からの要求・ノルマに対して何らかの不満があるのではないでしょうか。
正直、本部や上司は現場の人間が辛いと思うのは織り込み済みでしょう。辛いと思う内容を要求しているのです。そのくらい要求しないと、薬局として生き残っていけないと考えているのでしょう。
この対処法は前向きで非常に良いのですが、おそらく精神的にかなりきついです。メンタルをやられる可能性も一番高いです。
自分はメンタルは強い方ではないと自覚している場合は、あまりおすすめできない対処法です。
②要求・ノルマを課す側に回る
出世して上級職になったり、本部勤務に異動して要求する側に回るという対処法です。
一見合理的ですが、問題は上級職になるには時間がかかるだろう点や、本部勤務になるにしても時間がかかる可能性がある、そもそも枠がないという可能性も十分あります。
また、ノルマなどを要求する側に回ったように見えても、実は上級職や本部勤務でもさらに上級職からきつい要求をされている可能性は十分に考えられます。
上司や本部勤務は、一見優雅に働いているように見えることもありますが、実際になったらなったでこっちの方が大変ということもあるため、この対処法を実行するには事前に調べたりすることが必要でしょう。
また、時間がかかる対処法とも言えるでしょう。
③要求・ノルマに関わらないポジションに異動する
こちらも異動する対処法ですが、ノルマなどを要求する側でなく、そもそもノルマなどにあまり関わりのないポジションに異動するという対処法です。
具体的には、薬剤師のラウンダー職がおすすめです。
ラウンダー職は複数店舗を掛けもち働く職種であり、店舗固定でないため、各店舗のノルマなどに対してあまり責任を追わないケースが多いです。
私自身も実際にラウンダーの経験がありますが、当然かかりつけ薬剤師などは算定できないため、本部からのノルマに関して、関係ないところで働くことができました。
ラウンダー職だからゆえの苦労もありますが、本部のノルマに関係なく働けたのは気持ち的にかなり楽でした。
この対処法の問題点は、そもそも会社によってはラウンダー職なんてものがないケースもあるという点です。
他にも、例えば総務や経理などの部門に異動するという方法もありますが、これらは非薬剤師の人たちがやっているケースも多いためあまり現実的ではないかもしれません。
④要求・ノルマに関わらない職場に変わる
最後の対処法は、要求・ノルマに関わらない職場に変わる、すなわち転職ですね。
個人系などの小規模の薬局などでは、厳しい要求やノルマなどがないケースも多いです。
また、大きい会社でも、前述したラウンダー職などで転職すると、ノルマと関係のないところで働ける可能性も高いです。
転職という対処法をとると、①〜③に挙げた対症療法とは異なり、原因療法を達成することができます。
今すぐ転職する必要はないかもしれませんが、本部や上司からの要求やノルマがきついと感じる場合は、転職サイトに登録だけしておくことがおすすめです。
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