麻薬管理指導加算の算定要件と薬歴の書き方|麻薬処方箋のチェックポイントや保管、廃棄について

麻薬管理指導加算について、算定要件や点数、薬歴の書き方の例、麻薬処方箋の確認点、保管方法、麻薬の廃棄などについてまとめました。

麻薬管理指導加算の算定要件と点数

薬剤服用歴管理指導料にかかる麻薬管理指導加算について、厚生労働省の告示では以下の通りとなっています(平成30年厚生労働省告示第43号 別表第3)。

3 麻薬を調剤した場合であって、麻薬の服用に関し、その服用及び保管の状況、副作用の有無等について患者に確認し、必要な薬学的管理及び指導を行ったときは、22点を所定点数に加算する。

診療報酬の算定方法の一部を改正する件(告示) 平成30年厚生労働省告示第43号 別表第3(調剤点数表)区分10 薬剤服用歴管理指導料

上記は、薬剤服用歴管理指導料にかかる場合であり、かかりつけ薬剤師指導料では同じ22点、在宅系では100点となります。

また、厚生労働省の通知において、より具体的な算定要件があります(平成30年3月5日保医発0305第1号 別添3)。

区分 10 薬剤服用歴管理指導料
(27) 麻薬管理指導加算
ア 「注3」の麻薬管理指導加算は、当該患者又はその家族等に対して、電話等により定期的に、投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関し必要な指導を行うとともに、麻薬による鎮痛等の効果や副作用の有無の確認を行い、必要な薬学的管理指導を行った場合に算定する。
イ 指導の要点は、薬剤服用歴の記録に記載する。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知) 平成30年3月5日保医発0305第1号 別添3(調剤点数表)

上記の算定要件をまとめると以下の通りです。

・定期的な服用状況の確認
・残薬、保管状況の確認、取扱上の注意の指導
・効果、副作用の有無等の確認
・必要な薬学的管理指導
・指導の要点を薬歴記載

❕付録:薬剤師クイズ 〜疑義照会が必要かも〜❕

70代男性、以下の継続処方あり。

Rp.1)ジャヌビア50mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.2)アジレクト1mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.3)アミティーザ24μg 2cap
分2 朝夕食後    30日分

主訴)
・便秘はまだ続いている。薬続けて様子みるよ。
・腰も痛い状態が続いてて、整形で痛み止めのカプセルが追加になった。
・最近トイレに起きる回数が多くて。尿が出るのも少し時間がかかるかな。

上記の患者さんで疑義照会が必要な可能性があります。

麻薬管理指導加算を算定した際の薬歴の例

前述の通り、麻薬管理指導加算を算定した際には、薬歴の記載が必要となります。

初回の場合は、特に

・取扱上の注意の指導
・必要な薬学的管理指導

について記載が必要となりますかね。

例としてオプソ内服液が初回で処方された場合です。

Rp.1
オプソ内服液5mg     1包
疼痛時         5回分

上記の様な処方に対して以下の様な薬歴の記載が必要と考えられます。

S:強い痛みが出ることがある。
O:オプソ初回処方
A:初回使用であるため、麻薬の取扱について注意喚起が必要。
P:医療麻薬に分類される痛み止めです。痛みが強い時に1回1包使ってください。
P:便秘や眠気、吐き気などが見られることがあります。症状が強い場合にはご相談ください。
P:不要になった場合は薬局まで返却するよう指導した。
P:次回、服用の状況、疼痛の状況や副作用の有無、残薬数・保管状況を確認する。

 

継続で使用の場合は以下の点を薬歴に重点的に書きましょう。

・服用状況の確認
・残薬、保管状況の確認
・効果、副作用の有無等の確認

例としてメテバニールが継続で処方されたケースです。

Rp.1
メテバニール錠2mg   3錠
分3毎食後       3日分

上記の様な処方に対しては、麻薬管理指導加算を算定した場合は以下の様な内容が必要となるでしょう。

S:咳は少し改善してきたと思う
S:薬を飲み始めて少し眠い気がするけどそんなに気にならない
S:今朝の分で前回もらった分は飲み切りました。
O:メテバニール 前回do処方
O:軽度の眠気(+)
A:コンプライアンス良好で残薬はなし
A:軽度眠気の副作用の可能性あるも、日常生活への影響は小
A:鎮咳の効果は良好の様子
P:1日3回で服用を続けてください
P:引き続き、眠気のほか、吐き気や食欲の低下などに注意してください。

最低限、上記の内容くらいは書いておいた方が無難ですかね。ご参考までに。

麻薬処方箋のチェックポイント

麻薬処方箋を受け取った時に注意したい点は、以下の内容が記載されているか(麻薬及び向精神薬取締法 第27条6)。

・患者の氏名
・麻薬の品名、分量、用法用量
・自己の氏名、免許証の番号
・その他厚生労働省で定める事項

そして、「その他厚生労働省で定める事項」が以下の通り(麻薬及び向精神薬取締法施行規則)。

・患者の住所
・処方箋の使用期間
・発行の年月日
・麻薬業務所の名称及び所在地

上記の内容で、普通の処方箋の記載事項にプラスされるのが「免許証の番号」と「患者の住所」ですね。

ちなみにこの2つは、「診療報酬請求書等の記載要領等について」の「処方箋の記載上の注意事項 8「備考」欄について」にて、患者の住所、麻薬施用者の免許証の番号を記載すると定められいるので、処方箋の備考欄に書かれてきます。

したがって、麻薬の処方箋を受けたら、まずは備考欄に「患者の住所」と処方医の「免許証の番号」の記載があるかチェックしましょう。

麻薬処方箋の保管について

保存期限は一般の処方箋と同様に3年間です。

また、保管の際には「一般の処方箋と分けて保存すると便利」薬局における麻薬管理マニュアル(厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課)(平成23年4月)とされています。

強制ではないので、必ずしも分けて保存する必要はありませんが、やはり通常の処方箋と扱いが異なるため、別に分けて保存したほうが良いでしょう。

麻薬の廃棄について

麻薬の廃棄は、麻薬及び向精神薬取締法第29条において、「麻薬の品名及び数量並びの廃棄の方法について都道府県知事に届け出て、当該職員の立会いの下に行わなければならない」とされています。

ただし、患者さんから返却があったものなど、調剤済みのものに関しては、同35条にて記載されており、都道府県職員の立会いは必要なく、廃棄後の30日以内に廃棄届けを提出すれば問題ありません。

 

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