近年はうつ病の罹患者が比較的身近にいたり、自分がなったりもすることも珍しくありません。
医療従事者も例外ではなく、私自身がうつ病と診断された経験があるので、その経験から原因と予防策、対処法などを考察してみたいと思います。
うつ病と診断されるまでの経緯
うつ病と診断されるまでの経緯は以下のような感じです。
20代の頃、仕事がとにかく忙しかった。7時に出勤して10時くらいまで仕事。家にも仕事を持ち帰る。12時くらいに寝て5時くらいに起床。最低限の睡眠時間はあったが、食欲はあまりなし。当時は土日休みだったが、土曜は休日出勤。日曜は自宅で仕事。昼休みもまともに取れないので、昼食はパン1個程度。仕事の内容とかもわからないことばかりだったが、同僚は世代が異なるので、仕事以外の話はせず。入社時の同期や年齢の近い同僚は職場が異なるため話はあまりせず。
ちなみに自分の気持ち的には常に、おかしいだろうとか、やりたくないとか、ふざけんなとかそうゆう気持ち。しかし、仕事が終わらなかったりミスをしたりすると怒られるので、怒られないためだけに仕事をしているような状態ですね。少なくとも仕事を覚えるとか、手柄をとってやるとか、会社に貢献するとか、そうゆう前向きな気持ちは一切なし。自分の成長とか、仕事の成果とか、給料とか、その辺はどうでも良かった、というか考える余裕がなかったですね。ちなみに残業代はそれなりすごかったですが、そんな金ドブに捨ててやるわ!という気持ちでした。
途中から慢性的な吐き気が出るようになる。上司に相談。会社を担当していた産業医の医師の診察を勧められる。産業医よりメンタルクリニックを紹介される。メンタルクリニックの医師の診察により、うつ病の手前くらいかな〜と少し濁した診断?
当時の処方が以下のような感じ。
Rp.1 ジェイゾロフト錠25mg 1錠 分1 朝食後 30日分Rp.2 マイスリー錠5mg 1錠 分1 就寝前 30日分Rp.3 デパス錠0.5mg 1錠 不安時 10回分 |
うおっ!めっちゃうつ病ですね!
先生ちょっと濁してたけど、レセプトの病名は絶対うつ病ですよね!
うつ病と診断された時の気持ち
当時の気持ちは割と複雑でした。
若かったということもあり、自分がうつ病なんて、、、というショックの気持ち、メンタルが弱い人間と思われるのは恥ずかしいという気持ち。
一方でこれで楽になるかもという気持ち、それ見たことか、そりゃこーなるだろ上司!という気持ちなど、色々な感情がありました。
うつ病になった原因を自分なりに考察
うつ病になった当時の自分の状況から、うつ病になった原因を考えてみると以下のような点が重なった結果だと思いました。
・職場が忙しい
・職場の勤務時間が長い
・自分の中の気持ちが前向きじゃない、自分の望む状況じゃない
・職場に本音で話をできる同僚がいない
・休みの日も仕事をしなくてはならない
・睡眠時間が短い
・食事をまともに摂ってない
・昼休みが取れない
これらの項目でいつくか当てはまる人は私と同じような状況にならないよう注意が必要です。
うつ病にならないための予防
うつ病の予防法としては、前述した原因をつくらないことですね。
・職場の忙しさを解消する
・職場から早く帰る
・自分の中で前向きな気持ちを持つ
・職場に本音で話せる同僚をつくる
・休日出勤をしないようにする、家では仕事をしない
・睡眠時間を長くとる
・食生活をしっかりする
・昼休みはしっかりとる
まぁこれが全部できれば誰もうつ病なんてなりませんよね(笑)。残念がら自分の意思だけでは達成できないことも多くあります。
うつ病の対処法はその職場から逃げること
うつ病になりそうと感じる時、そして実際にうつ病と診断されてしまった時、その場合の対処法は、職場から逃げることです。
逃げることは恥ずかしいことかもしれませんが、うつ病で苦しむより100倍マシです。
周りの家族や友人も苦しんでいるあなたを見るのはきっと辛いはずです。
その職場から逃げることに、自分の中に残っている気力を使いましょう。
私の場合は症状がそれほどひどくなく通院することである程度症状を落ち着けることができ、また、運良く人事権がある人が身近にいたため、職場の異動という手段で職場から逃げることができました。
もし過去の私と同じような状況であれば、同じく職場の異動に向けて気力を注ぎましょう。人事権のある人に直接訴えるのが最も効果的です。
異動が難しい場合、異動しても状況があまり変わらない場合、人事権があるような人が身近にいない場合、そして異動など悠長なことを言っている場合ではないという状況の人は、転職で会社を変えることも検討しましょう。
私の場合は異動で症状は改善しましたが、通院は続いており、最終的には転職しました。いつかまた前のような状態になる恐怖は常にありましたし、異動した職場も比較的大変だったというのが理由のひとつです。
転職して会社が変わると、嫌でも環境が変わるため、気分も一新できます。私の場合は転職を気にメンタルクリニックの通院が必要なくなりました。もちろん転職後も大変なことは多いですが、うつ病にかかっていた時期と比べて、自分の中でまだ大丈夫だな、という線引きができるようになりました。
私のように転職を気に通院が必要なくなるという可能性もあるので、実際に転職をするかはともかく、転職の準備だけでもしておくのは良いでしょう。
うつ病から回復しての現在
今現在の私は元気です、はい。
うつ病?何それ?状態ですね。寝付けない日も1年に1回あるかないかくらい。気分の浮き沈みも少なくなりました。
おそらく私の場合は症状が軽度であったのだろうと、対処が比較的早かったのがよかったのかなと自分の中で思っています。
今、自分の中では、仕事で大変なことがあっても本当に大変ならやめればいいや、という考えがあるので、比較的仕事に関しては軽く考えることができています。いつでも辞めてやるという思いを持っていると逆に意外と仕事が続くというのは自分の中で新しい発見でしたね。一定の無責任さは必要なんだと最近は思っています。
この記事を読んでいる方も、責任感が強い人が多いかと思いますが、仕事は自分がやらなければ誰かがやってくれます。組織とはそうゆうものですので、あまり責任を背負いすぎないよう、肩の力を抜いてリラックスを心がけてください。
気分が沈んでるなと思う時や、うつ病かもと思う時はなるべく早く対処することに力を注ぐようにしましょう。
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