2018年の改定で後発医薬品調剤体制加算は75%、80%、85%の3段階になりました。
これらの算定要件や計算方法、除外品目や取り下げの猶予期間などを確認していきます
後発医薬品調剤体制加算の種類と算定要件、点数
後発医薬品調剤体制加算は1〜3までの3区分があり、それぞれその算定要件と点数は以下の通りです。
・後発医薬品調剤体制加算1:後発医薬品の調剤数量が75%以上:18点
・後発医薬品調剤体制加算2:後発医薬品の調剤数量が80%以上:22点
・後発医薬品調剤体制加算3:後発医薬品の調剤数量が85%以上:26点
出典
上記の通りであり、当然ながらジェネリックの比率が上がるにつれて、点数も高くなっていきます。
❕付録1:薬剤師クイズ 〜新人薬剤師の退職理由〜❕
一年目で辞めてしまった薬剤師にアンケートを実施した結果、退職理由で最も多かったものはどれ?
A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
C. 人間関係の不満
D. 給与面の不満
後発医薬品調剤体制加算の比率の計算方法
後発医薬品の調剤数量の計算方法は、以下の様な式で計算されます。
後発医薬品の調剤数量割合 = 後発医薬品 /(後発医薬品あり先発医薬品+後発医薬品)
なお、比率の算出は直近3ヶ月間の後発医薬品の調剤数量割合の値を使用します。
1ヶ月だけ基準を満たしていてもダメなわけですね。
ちなみに、後発医薬品調剤体制加算を算定するには、「後発医薬品のある先発医薬品」と「後発医薬品」の合算の値が、全医薬品の50%以上という条件もあります。ジェネリックがない先発品ばっかりだとダメだということですね。
後発医薬品調剤体制加算の計算における除外品目
後発医薬品調剤体制加算の計算で除外される品目としてまず挙げられるのが、ジェネリックがない先発医薬品ですね。
発売直後でジェネリックがまだ販売されていない新薬などが該当するのと、逆に古くからあって、ジェネリックを発売しても採算が取れない様な品目においても、先発品しかないケースもありますね。これらは後発医薬品調剤体制加算の計算から外れることになります。
また、後発医薬品の中でも先発医薬品と同じもしくは高い薬価の場合は除外されます。メトホルミン塩酸塩錠250mgMT、レキソタン1mgのジェネリックのセニラン1mgなどがこれに該当します。
同様に先発医薬品の中でも後発品と同じもしくは低い薬価の場合は除外されます。メトホルミンの先発であるメトグルコや、レキソタン1mgなどが該当します。
どの品目が除外となるかは、厚生労働省のサイトにて詳しく確認できます。
→薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和元年7月3日適用)
後発医薬品調剤体制加算の取り下げの猶予は
後発医薬品調剤体制加算が基準を満たさなくなった場合、取り下げをする必要があります。
取り下げの届出を行う猶予期間ですが、関東信越厚生局東京事務所のQ&Aをみると、「例えば、平成30年4月1日から4月30日までに届出する場合、期間は「平成30年1月~平成30年3月」になります。」という記載があり、ここから推察すると、基準を満たさなくなった翌月の間に取り下げの辞退届を出すのが良いと考えられます。正確な内容は厚生局に確認するのが確実でしょう。
関東信越厚生局 東京事務所 施設基準等の届出に関するよくあるご質問 【薬局】
なお、上記は取り下げの届出の猶予についてであり、算定の猶予に関しては明確に記載されている資料を見つけられませんでした。
原則論として、前月までの直近3ヶ月で、基準の割合を下回ったら、翌月の1日から、辞退届の提出を待たず、算定しないほうが無難でしょう。現実的なところでは、毎月の開局日初日(通常は1日)に前月までの3ヶ月のジェネリック使用率を算出して、その月も加算を算定して良いか確認する、という作業を毎月するのが安全でしょう。
コメント