ついにナゾネックスのジェネリックが発売となりましたね。
一般名処方がややこしいという話もある中、ナゾネックスのジェネリックやAGについて確認してきたいと思います。
ナゾネックスのジェネリックは2019年6月14日に発売
ナゾネックスのジェネリックがついに発売されましたね。
薬価収載は2019年6月14日で、収載されているのは以下の2社、4製品の様です。
・モメタゾン点鼻液50μg「杏林」56噴霧用/モメタゾン点鼻液50μg「杏林」112噴霧用
・モメタゾン点鼻液50μg「MYL」56噴霧用/モメタゾン点鼻液50μg「MYL」112噴霧用
点鼻薬や吸入剤はデバイスの問題もあって、なかなかジェネリックが入り込みにくい印象ですが、ナゾネックスも2社だけ、しかも片方はAGなので実質1社だけ、という状況ですね。
ちなみに「杏林」のほうがAG(オーソライズドジェネリック)です。ナゾネックスはMSDが製造販売元で、杏林が発売元ですものね(モメタゾン点鼻液50μg「杏林」56噴霧用・112噴霧用の薬価収載及び発売日について)。
ただし、そのAGよりも先に発売したのが、ファイザーのモメタゾン点鼻液50μg「MYL」です。さすが世界のファイザー。
AGより先に、しかも薬価収載と同時に発売って、、、どんだけ準備良いの。。。
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ナゾネックスのジェネリックの注意点
さて、めでたく発売に至ったナゾネックスのジェネリックですが、ひとつ重要な注意点があります。
モメタゾン点鼻液50μg「MYL」は容量のg数が先発と異なっています。
「MYL」は56噴霧は7gで112噴霧は13g。
一方で先発のナゾネックスは56噴霧は10g、112噴霧は18g。AGの「杏林」は当然ナゾネックスと同じ。
成分の1g中の量は0.5mg、1噴霧50μgというのは共通なのですが、この容量が異なるのはなぜ。。。
そもそも、1gで10回噴霧できる計算なので、理論上は5.6gあれば56噴霧できるはず。もちろん空うちとかも考慮する必要があるが、56噴霧が10g、112噴霧で18gというのはちょっとお得すぎだったのか。。。それをファイザーは合理的な7gと13g(これでもまだ余裕がある)に変えてきたんでしょうかね。
一般名処方と後発品変更
そして今回の一番の論点です。
一般名処方ではどのような記載になるか。
ORCAとかのサイトで見れますが、ナゾネックスとジェネリックの一般名マスタは以下になる様です(日本医師会ORCA管理機構 マスタ更新)。
・1329710Q1 モメタゾン点鼻液50μg10g
・1329710Q2 モメタゾン点鼻液50μg18g
・1329710Q3 モメタゾン点鼻液50μg7g
・1329710Q4 モメタゾン点鼻液50μg13g
あちゃ〜、思いっきりg容量入ってますね。。。これで一般名処方来るってことですよね?
となると、10gできた場合はナゾネックスかAG、7gできたら「MYL」って異なりなりますよね?疑義照会なしで別の方に変更調剤して良いのか、正直わかりません。。。
それと、先発のナゾネックス処方できた場合、疑義照会なしで「MYL」に変えて良いのか。。。これはなんとなく良い気がしますが、これも正直確信が持てない。。。
このサイトよりおそらく権威性があるだろうyakuzaicさんの「くすりの勉強 -薬剤師のブログ-」では、ナゾネックスからの変更調剤はおそらく問題なし、一般名処方は保険請求上はクリアできるだろうけど、疑義照会したほうが良さそうな見解を示されています。
個人的にはこの意見に同意ですね。やはり一般名処方でgが記載されているもので、違うg数のものを出すのは結構抵抗がありますしね。
今の薬局では当面は先発のナゾネックスしか置かない予定ですが、万が一「モメタゾン点鼻液50μg7g」の一般名処方できた場合、どうするべきか考え中です。
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