耳鳴りの薬と服薬指導|日常の注意点として伝えるべきことは

14 耳鼻科

耳鳴りの治療薬と日常生活の注意点も含めた服薬指導についてまとめました。

耳鳴りの原因

耳鳴りの原因は様々だが、多いのは内耳の血流の異常により、引き起こされるもの。

血流の異常は顎関節症、カフェインの摂取、タバコ、睡眠不足・ストレスなどが関連しているとされています。

❕付録1:薬剤師クイズ 〜新人薬剤師の退職理由〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師にアンケートを実施した結果、退職理由で最も多かったものはどれ?

A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
C. 人間関係の不満
D. 給与面の不満

耳鳴りの治療薬と服薬指導

耳鳴りで使用される主な薬剤は以下の通り。

一般名・成分名 主な製品名 用法
メコバラミン(ビタミンB12) メチコバール、レチコラン 1日3錠(メコバラミンとして1日1,500μg)を3回に分けて経口投与
アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物 アデホスコーワ、トリノシン 1回100mgを1日3回経口投与
ニコチン酸アミド・パパベリン塩酸塩 ストミンA配合錠 通常成人1回2錠、1日3回食後に経口投与

漢方を除くと上記三つがメインとなる。

メチコバールは神経修復の薬剤を期待して使用する。

アデホスコーワもしくはトリノシンは血管の拡張により、血流を改善することを期待し使用。

上記の二つは正直、服薬指導時も注意することはあまりない。

ストミンは唯一と言えるかもしれない、耳鳴りの専用治療薬。こちらも血管拡張による血液循環の改善がメインの作用機序。副作用はあまり心配ないが、1回2錠で使用するケースがある点、用法が食後に限られている点は服薬指導時注意が必要かも。ただし、食事の影響についてはデータなしなので、本当に食後必須というわけではなさそう。

ちなみに内服で効果ない場合は、筋肉注射→鼓室内注入療法→TRT(Tinnitus Retraining Therapy:音響療法)などと段階をあげてくようですね。

耳鳴りの日常生活の注意点

こちらも色々あるが、手始めに食事については気軽にお伝えできそう。

ビタミンB群を含むものを勧める。特にB12。例としてあげられているのは、レバー、貝類、サンマ、卵、チーズ、焼き海苔など。

避けた方が良いのはカフェイン。コーヒー、緑茶、烏龍茶、コーラなど。

その他、イチョウ葉エキスはサプリメントとして勧められている。併用注意は抗凝固薬・抗血小板薬と解熱鎮痛薬で出血傾向増強の可能性。あとは血糖降下薬で血糖降下作用増強の可能性。

参考文献

坂田秀明 著:耳鳴りは1分でよくなる

 

❕付録2:薬剤師クイズ 〜辞めた後の問題〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師へのアンケートで、「退職後に問題になったこと」で最も多かった回答はどれ?

A. 転職先で経験や技術が不足していると感じた
B. 給料が下がった
C. その後も転職を繰り返すようになった
D. 特に問題になることはなかった

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