何回か転職を繰り返している私ですが、製薬会社から薬局に転職したときの体験談をまとめていきたいと思います。
製薬会社のサラリーマンから薬局の薬剤師に転職した経緯と理由
まず、なんで転職したかの理由ですが、これ、という一つだけの理由ではありませんでした。
いくつか理由をあげると、
上司に不満:直属の上司は良い人でしたがそれ以上の上がとにかくアカン。
同僚に不満:やる気がない。新しい仕事を一切らろうとしない。
同期に不満:お主の部署だけが会社の全てじゃない。そっちの部署の常識で計るな。
人事割振に不満:なんでその部署だけ優遇されとる?うちの部署は?みたいな。
取引会社に不満:なぜそんなに上から目線?なぜ揃いに揃って性格が合わない?
出世したくない:権利はさほど得られない。責任だけが重くなる。
自分の成長が不安:なんか勉強しなくても小手先だけで仕事回すの上手くなってきた。
業績が不安:まぁいうほど心配してなかった。
こんなところですかね。
製薬会社と言ってもいろいろな部署があるわけで、辞める直前は割と製薬会社の中でも割とマイナーな部署にいました。
上記のように、やめた理由としては、やっぱり人間関係が7割くらいですかね、あとは会社の考え方が合ってなかった点とか、自分の成長とかの不安とかですかね。
正直会社の業績とかは結構どうでもよかったというか、、、潰れたらむしろ前向きに転職できるかな〜なんて思ってました。
あとは給料はあまり不満はありませんでした。
薬剤師に転職して良かった点とメリット
薬剤師に転職して良かった点やメリットは、新しい世界を知れたこと、早く帰れるようになったこと、勉強する癖がついたこと、人間関係が楽になったこと、患者さんの健康を心から願えるようになった、知り合いや家族に薬のことを教えてあげられるようになったことなどですかね。
新しい世界が知れた
まぁ単純に薬剤師という業界が知れました。
製薬会社にいてもなんとなくは知っているつもりでしたが、やっぱり実際にやるのとでは得られる知識量が違いますね。
とにかく単純に新しい業界を、世界を知ることができたのは人生にとって絶対にプラスと言えることです。
早く帰れるようになった
まざ元いた会社と新しく入った薬局にもよるでしょうが、自分は圧倒的に早く帰れるようになりました。
少なくとも月に100時間も200時間も残業することはまずありえません。
製薬会社は、会社によってでしょうか、結構これくらい残業している会社、、、意外とありますよね(笑)。
休日出勤も減ったし、健康的には間違いなく良かったです。
勉強する癖がついた
すみません、ちょっと薬剤師なめてたかもしれません。
とにかく知識が足りてない。
まぁ正直、製薬会社時代の最後の方は、もう小手先だけで仕事回すのがうまいこと、うまいこと。新しい知識なんてほとんど勉強せずに、仕事してました。
薬剤師はとにかく知識が必要です。
一言に薬についてと言っても、成分名と製品名、効能効果と用法用量、作用機序、使用上の注意、代表的な副作用、相互作用、代謝経路、剤型、規格、包装単位、併売の場合は製薬会社名、保存方法、およその薬価、ジェネリックの有無、市販薬の有無などなど、、、いくらでも覚えることはあります。
患者さんは医療の専門家と思っているので、薬だけじゃなく、疾患や病態についても聞いてくるし、サプリや健康食品、栄養素のこととかも聞いてきます。
保険制度や法律的なところ、医師側のルールなども当然知っているものとして聞いてくるため、それに対する知識なんかもある程度は必要になります。
毎日何かしら勉強しないとまともな薬剤師になれません。
ただ、薬学部に入って、薬剤師の資格取るような人って、割と勉強自体はそこまで嫌いじゃないという人が多い印象。
自分も勉強自体は自分の成長を感じられるのでそれほど嫌いではありません(面倒くさいとは思いますが)。
なので、それなりに楽しんで毎日勉強するようにしています。
すくなくとも製薬会社時代の、いかに人を上手く操って仕事を回すかだけしか考えてなかった時よりは毎日が充実しています。
人間関係が楽になった
これも入る薬局によるところはありますが、自分は格段に楽になりました。
製薬会社って一人だけで進められるプロジェクトってそうそうなくて、何かしら同僚や上司、取引先、医師などと関連がある仕事がほとんどです。
なので、常に人間関係に気を配っている必要がありましたが、薬局に転職してからはそれがほとんどなくなりました。
勤務薬剤師であれば、管理薬剤師に気を使う必要がありますが、がっつり上司という感じの人って薬剤師だとそんなに多くないんですよね。
先輩社員にもあまり気をつかうケースも多くなく、サラリーマンとの人間関係とは違うなーと思います。
転職前に心配していた患者さんとの人間関係もさほど気になることはありません。
結構あるあるなのが、面倒な患者さんが多いんじゃないのか、とか、世代が違う高齢の人とうまく話す自信がないとか、あると思います。
自分も結構心配していました。実際、やはり面倒な患者さんもいますし、高齢の方などで会話のギャップがあることもありますが、それ以上にやさしい患者さん、気を使ってくれる患者さん、何より健康になって欲しいと思える良い患者さんが多いことにびっくりしました。
本当、世の中捨てたもんじゃないと本気で思ったものです。
患者さんとの人間関係を心配している人は、そこまで心配いらないと強く伝えたいですね。
患者さんの健康を心から願えるようになった
いや、本心ですよ、マジで(笑)
まぁ半分は偽善かもしれませんが、それでも半分は本当に思っています。
上でも少し書きましたが、本当に人の良い患者さんが多い。面倒な患者さんや嫌な患者さんももちろんいますが、それらを吹き飛ばしてくれるくらい良い患者さんが多い。
製薬会社時代はやっぱり患者さんとは距離がありました。
患者さんのためと思っても、やっぱり直接接したり話す機会がないと、だんだんとそうゆう気持ちって薄れてきますよね。
薬剤師になって、本当に患者さんに健康になって欲しいと思うようになりましたし、そう思わせてくれる患者さんが多い。
こうゆうことを思う、感謝される瞬間は本当に薬剤師に転職して良かったと思います。
知り合いや家族に薬のことを教えてあげられる
正直製薬会社時代の薬に関する知識ってマニアックすぎるというか、話してもあまり会話が弾まないようなレベルの内容なんですよね。
その点、薬剤師として働いていると、患者さんは当然素人の人がほとんどですが、得られる知識や会話レベルも薬の素人の人に話すようなレベルの物になります。また、製薬会社時代だと自社製品のことしか詳しくなかったのが、薬剤師だと、幅広い薬のことを知ることができるし、どの薬が一般的だとかいうことも自然と知識として得られてきます。
あと、うちは妻が薬剤師なので、夫婦でも共通認識できる会話ネタが増えました。。。いや、これはメリットなのか。。。
薬剤師に転職して後悔したことデメリット
もちろん、人間ですので、後悔したこともありますし、デメリットを感じることもあります。
その辺をあげると、給料は下がった、突然の休みがとりにくくなった、土曜日出勤になった、会社名を言っても通じなくなった、といったところです。
給料が下がった
はい、年収下がりました。
もちろん、おり込み済みでしたが、やっぱりいざ減るとちょっとさみしいもんですね。
やっぱり製薬会社って、給料良いんだなって思いました。
ただ、腐ってもそこは薬剤師。普通に生活する分には何ら問題ありません。
あと、薬局によっては製薬会社より年収上がるケースも中にはあるでしょう。要は選択の問題かも。
自分の場合は、休みや睡眠時間も増えたので、年収減ったけど損したという感覚はあまりありません。
突然の休みがとりにくくなった
今日会社行きたくないので(本当はもっと上手い理由言いますが)、会社休みます、というのは通用しなくなりました。
薬剤師はそこにいる、というのがけっこう大事であり、厳密なシフトが組まれているケースが多いので、無計画に休んだり、遅刻したり、早退したりすることはなかなかできません。
ただ、社会人としてはむしろ当たり前なわけで、、、自分の場合はずる休みが減ってむしろ良かったかもしれないです。。。
ただ、例えば0〜1歳児の子供がいるママさんとかは、ちょっと転職するのは待ったほうが良いかもですね。急な子供の熱で今日は休みます!っていうのはなかなか人員が整っている薬局じゃないと難しかったりしますので。
でも、本当に休みが必要な時、忌引きとか重度の病欠などでは、やっぱり対応してくれる薬局が多い気がします。薬剤師になるような人って基本、他人に気を使ってくれる人が多い気がしますね。ヘルプとかで頼める薬局企業はそれなりに多いです。
土曜日出勤になった
まぁ薬局次第ですが、土曜日開局している薬局は多いです。
これも考えようで、サラリーマン時代は土日休みが当たり前だったのですが、土曜の代わりに平日休みをもらえるようになったら、平日ってどこもすげー空いていることを知りました。
土曜に予定を合わせて友人と遊ぶ、というのは少し実行しにくくなりましたが、代わりに平日の休みを有効活用するようになったので、自分はプラマイゼロ(むしろお釣りがくるかも)と思っています。
自分の会社名を言っても通じなくなった
まぁどうでも良いですけどね(笑)
製薬会社時代は、会社言うと、結構普通の人でも通じるような企業でしたが、薬局経営している会社って、大手でも一般の人はあまり知らないですよね。
自分の数少ない自慢である大企業に勤めているというステータスはなくなりましたが、その代わり、薬剤師やってますって言えるのでこれもプラマイゼロかも。
トータルとして薬剤師に転職して良かった
製薬会社から薬剤師に転職したことに関し、体験談を交えて話してきましたが、トータルとしてはやはり転職して良かったと思います。
前述のようなデメリットや後悔したことももちろんありましたが、今現在の生活が以前よりも楽しめているということを考えるとやっぱり転職して良かったと思っています。
私の例が全ての人に当てはまるわけではありませんが、同じようなケースで転職に悩んでいる人がいれば今回の内容を参考にしていただければと思います。
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