吸入薬指導加算が新設|2020年(令和2年)の調剤報酬改定について

02 事務・調剤報酬・レセプト

2020年(令和2年)の調剤報酬改定について、吸入薬指導加算を確認していきます。

吸入薬指導加算が新設

2020年(令和2年)の調剤報酬改定について、短冊が提示されましたね(厚生労働省)。

色々と気になる項目はありましたが、個人的には吸入薬指導加算に注目しています。

噂はありましたが、実際に短冊に記載されているので、新設は間違いなさそうですね。あとは点数と算定要件の細かいところですね。

4.喘息等の患者について、医師の求めなどに応じて、吸入薬の使用方法について、文書での説明に加え、練習用吸入器を用いた実技指導を行い、その指導内容を医療機関に提供した場合の評価を新設する。

(新) 薬剤服用歴管理指導料 吸入薬指導加算 ●点

[算定要件]
喘息又は慢性閉塞性肺疾患の患者であって吸入薬の投薬が行われているものに対して、患者若しくはその家族等から求めがあった場合であって、処方医に了解を得たとき又は保険医療機関の求めがあった場合に、患者の同意を得た上で、文書及び練習用吸入器等を用いて、必要な薬学的管理及び指導を行うとともに、保険医療機関に必要な情報を文書等により提供した場合に、吸入薬指導加算として、3月に1回に限り●点を所定点数に加算する。

❕付録1:薬剤師クイズ 〜新人薬剤師の退職理由〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師にアンケートを実施した結果、退職理由で最も多かったものはどれ?

A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
C. 人間関係の不満
D. 給与面の不満

文書と練習用吸入器が必須

前述の短冊からの引用を見てみると、「文書での説明に加え、練習用吸入器を用いた実技指導」と記載がありますね。

文書はおそらく指導せん使えば問題なし。練習用吸入器はメーカーからもらえるデモ器で良いのかな。しかし、デモ器がもらえない吸入もあったり、、、特にジェネリック。。。これはデモ器がない吸入は淘汰されてくかも。

あと、忘れてはいけないのが「その指導内容を医療機関に提供した場合」とあるので、処方医療機関への報告も必須ということですね。少し面倒ですが。

いずれにしても服薬指導で時間をとられがちな吸入の指導で点数がついたのは素直に喜ばしいでしょう。

対象は喘息とCOPDのみ?イナビル、リレンザは対象外?

気になる点として、算定要件に「喘息又は慢性閉塞性肺疾患の患者であって」と記載がある点。算定の対象は喘息とCOPDのみですかね。

となるとイナビルやリレンザは指導しても算定は不可ということ?新規で指導するケースって圧倒的にインフルエンザが多いのですが、、、これは相変わらず評価されずですかね。インフルでの吸入も認められるというどんでん返しを期待したい。

あと、咳喘息は対象なのか。まぁ吸入が処方されている時点で、レセプト上は気管支喘息になっているのかもしれませんが。吸入ステロイド自体が咳喘息の適応は明確には記載がないですしね。

ちなみに3ヶ月に1回しか取れないようです。3ヶ月というインターバルがまた絶妙に忘れそうな感じですよね。1ヶ月とかにしてくれればわかりやすいのですが。。。新設なので仕方ないのかもですが、いまいち評価されきっていない印象ですね。

❕付録2:薬剤師クイズ 〜辞めた後の問題〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師へのアンケートで、「退職後に問題になったこと」で最も多かった回答はどれ?

A. 転職先で経験や技術が不足していると感じた
B. 給料が下がった
C. その後も転職を繰り返すようになった
D. 特に問題になることはなかった

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