かかりつけ薬剤師の同意を得る際の同意書について、「薬学的観点から必要と判断した理由」の例や、経歴の記入例などを考察していきます。
かかりつけ薬剤師指導料の同意書の様式
まず、同意書の様式ですが、厚労省から様式が示されているので、特別な理由がない限りはこれを使うのが良いでしょう。
ダウンロードは薬剤師会のサイトからが便利ですね。
日本薬剤師会: 平成30年度・令和元年度調剤報酬改定等に関する資料
上記のリンク先で「かかりつけ薬剤師指導料(かかりつけ薬剤師包括管理料)同意書 」というものが同意書の様式となります。
❕付録1:薬剤師クイズ 〜新人薬剤師の退職理由〜❕
一年目で辞めてしまった薬剤師にアンケートを実施した結果、退職理由で最も多かったものはどれ?
A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
C. 人間関係の不満
D. 給与面の不満
かかりつけ薬剤師の「理由」の例
前述したかかりつけ薬剤師の同意書において、「薬学的観点から必要と判断した理由」という項目があります。
この理由について、何を書けば良いか迷うケースも多いのではないでしょうか。
枠の大きさ的に数行で書く事を想定していると思いますが、いざ書くとなるとなかなか思い使いないので、「薬学的観点から必要と判断した理由」の例を事前にいくつか挙げておきたいと思います。
例1:複数医療機関受診、併用禁忌がある薬剤を使用している患者さん
複数の医療機関に受診されており、飲み合わせに注意が必要な薬剤も使用されているため、常時飲み合わせのチェックをさせていただきたく、提案させていただきました。 |
割とありえるケースですね。併用禁忌じゃなくても飲み合わせに注意が必要な薬を使用している患者さんでも使える内容です。
例2:多くのサプリメントを使っている患者さん
サプリメントを含めた薬の飲み合わせなどを一元的に把握できるよう、かかりつけ薬剤師の制度を提案させていただいきました。 |
近年は割と多い、サプリを結構使っている患者さんのパターン。意外と調べる方も大変ですが。。。
例3:ハイリスク薬などを使っている患者さん
専門性の高い薬を使用されており、効果や副作用の有無などを継続的に確認させていただければと思い、ご提案いたしました。 |
抗がん剤や免疫抑制剤などを使っている患者さんは本当にかかりつけの方が良いですからね。かなり真っ当な理由だと思います。
例4:副作用歴やアレルギーがある患者さん
過去に身体に合わなかった薬や、アレルギーなどを把握した上で、かかりつけの薬剤師が慎重に薬の準備を行うようにするため、ご提案いたしました。 |
これもかなり真っ当な理由でしょう。実際に副作用歴やアレルギーはかかりつけが全て把握しておくと安全。
例5:薬の質問が多い患者さん
薬の事で気になる事があれば、かかりつけ薬剤師が過去の服薬歴なども把握した上で速やかに回答できるため、提案いたしました。 |
薬のことに関して、気になることや質問が多い患者さん。もともと質問が多いくらいなら、堂々とかかりつけとなって、気になることに回答してあげるのも良いかもですね。
例6:コンプライアンスが不良の患者さん
薬の飲み忘れが少なくなるような手助けや、もし薬が余ってしまった場合の整理などを手伝わせていただけるよう、提案させていただきました。 |
残薬整理が「薬学的観点」なのかはちょっと議論の余地があるかもですが、間違いなく国から期待されていることの一つなので、理由としては悪くないと思われます。
かかりつけ薬剤師の同意書の経歴は何を書く
様式の2枚目にはかかりつけ薬剤師に関する情報を記載する用紙となっています。
特に困るのが、「経歴」ですかね。
個人的には、薬剤師免許を取得した年とかを書けば良いかと思っています。
あとは、現在の薬局で勤務を開始した年とかですかね。
正直そんな詳しい経歴は必要ないのかなと思います。
以下、経歴を含めた例を記載してみました。
かかりつけ薬剤師 ファルマサシ に関する情報
【経歴】 ○○年 薬剤師免許取得 ○○年より○○薬局にて勤務 【認定薬剤師、専門薬剤師資格】 ○○年 研修認定薬剤師に認定 【修了した研修】 ○○年 ○○専門薬剤師研修修了 【論文、学会発表の実績】 【所属学会・団体、その他】 日本薬剤師会所属 【連絡先】 ○○薬局 tel:xx-xxxx-xxxx |
上記の程度くらいですかね。もちろん該当項目がなければもっとシンプルになるかと思いますが、特に必須記載なものはないと思うので、事実を淡々と書けば良いですね。
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