頓服薬の回数など、頓服の周辺のルールについてまとめてみました。
頓服薬の回数の上限に関するルール
頓服薬の回数上限に関しては、現状も明確な制限や上限はない、というのが結論のようです。
旧厚生省の通知で、「屯服薬は、1日2回程度を限度して臨時的に投与するものである」(昭和24年10月26日、保険発第310号)というのが今でも取り上げられる程度。
この点から、保険調剤Q&A(株式会社じほう)では、「屯服薬として1回に調剤する回数分が、内服薬の調剤日数とのバランスで適切な投与量であるかを検討のうえ、判断することが必要でしょう。」と結論づけている。
この理論からいくと、他の内服が10日分であれば、屯服薬は20回程度であれば問題ないという解釈で良さそうですね。
ただし、個人的には10回を超えるものについてはやや抵抗があります。
都道府県や地域によってもルールが異なる(10回分?14回分?)という話を聞くので、まずは勤務歴の長い人の判断を仰ぐのが良さそうですね。
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頓服のみの処方の場合は
前述の内容だと、他に出ている内服薬の日数を勘案して不自然でなければ、、、という話でしたが、そもそも屯服だけの処方であった場合はどうなんでしょう。
ロキソニン90回分とかは、さすがに抵抗ありますよね。内服にしろという感じ。
ただ、例えばマクサルトやゾーミッグ20回分とかでしたら、何となく良い気もする。。。というかそうゆう処方を見たことありますね。
とすると、もっぱら用法が頓服を目的とした薬であれば、回数が多少多くてもレセプト通りやすい気がします。
頓服の回数で疑義をかけるラインは
というわけで、頓服の回数で疑義をかけるかの線引きは、他に内服薬が出ていれば、その日数と照らし合わせて多すぎないか、具体的には投与日数×2の範囲内か。頓服のみの処方の場合は、用法が頓服のみの薬剤はある程度回数が多くても問題ない可能性が高い、頓服以外の用法がある薬であれば、10回を目処にして、それを超えるような、今までの実績などを勘案して疑義をかける、、、といったところですかね。
ただし、疑義をかける場合も注意が必要。。。実際にレセプト切られた経験があれば、「保険通らない可能性がありますよ」とクリニック側に言えるが、特に事例がない場合は、「頓服の回数多すぎないですか?」なんて聞きにくい気がする。。。それが本当にレセプト通らないの?と聞かれると、経験ない場合はわからないし。。。やはり一回目は様子見で、実際にレセプト切られたら、それを根拠に疑義照会するのが良いかもです。
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