痔疾患治療薬の比較と使い分け|強力ポステリザン、ネリプロクト、プロクトセディル、ボラザG

05 消化器

痔疾患の外用治療薬についてまとめました。

痔疾患の外用治療薬の種類

現在使われている主な痔疾患の軟膏の種類は以下の通りです。

製品名 成分名・一般名 効能効果
強力ポステリザン(軟膏) 大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン 痔核・裂肛の症状(出血、疼痛、腫脹、痒感)の緩解、肛門部手術創、肛門周囲の湿疹・皮膚炎、軽度な直腸炎の症状の緩解
ネリプロクト軟膏 ジフルコルトロン吉草酸エステル・リドカイン 痔核に伴う症状(出血,疼痛,腫脹)の緩解
プロクトセディル軟膏 ヒドロコルチゾン・フラジオマイシン 痔核・裂肛の症状(出血、疼痛、腫脹、痒感)の緩解、肛門周囲の湿疹・皮膚炎
ボラザG軟膏 トリベノシド・リドカイン 痔核に伴う症状(出血、疼痛、腫脹)の緩解、裂肛に伴う症状(出血、疼痛)の緩解、裂創上皮化の促進

ちなみに、それぞれ坐剤もありますが、効能効果が少し異なるケースがあります。また、強力ポステリザンの場合は、坐薬ではポステリザンFという名称になります。

❕付録1:薬剤師クイズ 〜新人薬剤師の退職理由〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師にアンケートを実施した結果、退職理由で最も多かったものはどれ?

A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
C. 人間関係の不満
D. 給与面の不満

痔疾患の外用治療薬の使い分け

痔疾患外用治療薬の使い分けですが、まず一番使いやすそうなのが強力ポステリザンでしょう。ステロイドの成分も弱めで、感染防御作用があり、その成分もいわゆる抗生物質とは異なり、創傷治療作用もあり。比較的近いのがプロクトセディル、ステロイドの成分は同じドロコルチゾンで抗菌成分としてフラジオマイシンを含む。

ネリプロクトはより強いステロイドと局所麻酔を含むため、特に急性期が向いている感じ。

ボラザはステロイドを含まないので、ステロイドを使いたくない、使えない場合に向いています。

製品名 抗炎症 鎮痛 止痒 止血 抗菌 創傷治療 血行改善
強力ポステリザン
ネリプロクト
プロクトセディル
ボラザ

参照:Pocket Drugs 2018

痔疾患の外用治療薬のジェネリック

痔疾患の外用治療薬はジェネリック医薬品も成分名でなく固有の名称をもつものになります。

強力ポステリザンだとヘモポリゾン、ネリプロクトだとネリザ、プロクトセディルだとヘモレックス、ボラザはジェネリックなしです。

ちなみにヘモポリゾン、ネリザ、ヘモレックスすべてジェイドルフ製薬が製造販売です。恐るべしジェイドルフ。。。

❕付録2:薬剤師クイズ 〜辞めた後の問題〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師へのアンケートで、「退職後に問題になったこと」で最も多かった回答はどれ?

A. 転職先で経験や技術が不足していると感じた
B. 給料が下がった
C. その後も転職を繰り返すようになった
D. 特に問題になることはなかった

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