薬剤師がつまらない…この先どうする?つまらない理由と将来のことを考える

1. 転職・職場

薬剤師の仕事がつまらないと感じている人に対して、その理由と将来のことをまとめてみました。

薬剤師がつまらないと感じる理由

薬剤師がつまらないと感じる理由は何でしょうか。

薬剤師の最も多数派である調剤薬局やドラッグストアの薬剤師について考えてみましょう。

 

薬剤師は業務内容が単調である

1点目は薬剤師の業務内容に関してです。

この点は薬剤師がつまらないと感じる理由で割と多くのウェイトを占めるものでしょう。

おそらく多くの人が共感するであろう理由の一つです。

特に調剤薬局やドラッグストアの薬剤師は、慣れるまでは割と大変だったりしますが、一回慣れるとやっていることは比較的単調な内容です。

処方箋を受け付けて調剤して、服薬指導をする。OTCであれば患者さんの症状や要望を聞いて適切なものを販売する。

ひたすらこの繰り返しです。

正直、大抵の人は飽きるでしょう。たまに新薬が追加されたり、珍しい薬の処方箋がきたり、繁忙期はやたらと混んだり、それなり刺激となる要素もありますが、基本的にやることは変わりません。

国の方針で今後はより対物業務から対人業務にシフトされることが予想されますが、それにしてもやることが劇的に大きく変わるかと言われると、おそらく基本的なことは変わらないでしょう。

この点は将来の薬剤師においても仕事がつまらないと感じる普遍的な理由として君臨するでしょう。

 

薬剤師は人間関係が固定されている

2点目は薬剤師の人間関係に関する点です。

規模があまり大きくない薬局やドラッグストアでは、スタッフの人数も10人以下という店舗も多いでしょう。

何れにしても薬剤師が仕事をする職場に関しては、人間関係が固定される傾向があります。

この固定された人間関係も、仕事が退屈でつまらないと感じる要素の一つと言えます。

大企業のように毎年のように新入社員が入ってきて、異動に時期になるとメンバーが入れ替わる、自分も異動や昇進が数年に1度はある、というような環境にいる薬剤師はあまり多くないでしょう。

仕事をする上でやはり人間関係というのは非常に重要であり、この人間関係が日々変わることによって仕事の上でも良い刺激になります。一方で人間関係が固定されたままだと、日常も固定され、仕事がつまらいなと感じる原因にもなります。

職業の性質上、医療機関はメンバーがコロコロ変わるのはあまり良いものではありません。

かかりつけ薬剤師が推進されている経緯からも、将来的にも薬局やドラッグストアでは人間関係が常に更新される環境にはなりにくいと言えそうです。

 

薬剤師はあまり感謝されない

3点目は薬剤師のやりがいに関係する部分です。

残念ながら薬剤師は、医師や看護師と同じくらい患者さんから感謝される職種ではありません。

もちろん感謝の言葉をかけてくれる患者さんもたくさんいますが、やはり治療方針を決定し、多くの責任を持つ医師、直接患者さんの体に処置ができる看護師と比較すると、薬とその知識の提供という限られた場面での活躍となる薬剤師は、感謝される場面も限られるでしょう。

患者さんの健康に貢献して、多くの人の役に立ちたいという純粋な思いから薬剤師を志した人にとって、現状の薬局やドラッグストアでできることは少し乖離があってもおかしくありません。

薬剤師の業務内容は、今後はより対人業務にシフトしていくと予想され、今よりも患者さんの役に立てる業務をできる可能性があります。そして患者さんからも今以上に感謝されるようになる可能性はあります。ただし、それはかなり先の話であり、今すぐに薬剤師のやりがいが変わるというのは少し難しいかもしれません。

薬剤師は医療における権限があまりない

やりがいにも通じるとところがありますが、薬剤師は医療における権限が多いとは言えません。

基本的には医師の処方の通りに薬を準備する必要がありますし、もし処方箋に明らかな間違いがあっても、医師の確認を取らずして訂正することもできません。

薬剤師の権限の範囲でできるのは、ジェネリック医薬品の選択などの簡単なことであり、残薬調整、半割や粉砕、一包化などのも医師の許可がいるのが実情です。

自分が患者さんのためにはこうした方が良い、と思うようなことも、基本的には医師の治療方針から逸脱しない範囲内でしか実行できず、薬剤師は医療において自分の考えを反映させる場面は多くありません。

自分で考えるのが好きではない人には向いている職業といえるかもしれませんが、薬剤師になるような人は比較的優秀で、自分の信念や医療に対する考えもしっかりと持ち合わせている人が多い印象です。

そのような人にとっては、薬剤師を長く続けていると、決定権の少ないことに対して、物足りなさを感じてくるのもある意味自然なことといえるでしょう。

薬剤師の将来は楽しい?

前述の通り、薬剤師がつまらないと感じることはいくつか理由があります。

では、薬剤師は将来的にこれらのつまらない理由が解消され、楽しいと感じる職種になるか、という点についてですが、この回答はイエスともノーともなり得ます。

薬剤師は間違いなく今以上に、対人業務に力を入れていく必要があります。

必然的に業務内容も変わっていくことは間違いないでしょう。

しかし、業務内容が変わったとしても、それが単調な内容から脱却するかと言われると微妙なところかと思います。

対人業務といっても基本的には単調な業務の繰り返しになる可能性は高いでしょうし、大企業のように日々人間関係が更新されるような職場になることもおそらくありません。

やりがいという面ではおそらく改善されてくると思いますが、それは何年、何十年もかけての話になるかと思います。

薬剤師の権限もある程度は増えてくる可能性はありますが、それでも治療方針の決定に大きな影響を及ぼすところまでいくかは難しいかもしれません

これらのことから、薬剤師が将来的に楽しい職種と感じられる可能性もありますが、今とあまり変わらずつまらないと感じる可能性も十分あるでしょう。

薬剤師がつまらない場合どうすれば良い?

では、薬剤師がつまらないと感じている人はどうずれば良いでしょうか。

割り切って現状の仕事を続ける

正直、これも立派な選択肢の一つです。

薬剤師であれば年収はそこまで低くないはずです。

つまらなくても仕事をつづけて日々の生活費を稼ぎ、仕事終わりや休みの日に楽しい思いをする、これでも立派な人生が送れるはずです。

 

しかし、個人的にはあまりおすすめできません。

その理由として、今後薬剤師が過剰になる、と言われている点があります。

薬剤師の中でも生き残りが必要になる時代がきます。

つまらないと感じてモチベーションが低いまま薬剤師を続けている人が、これからの薬剤師が溢れる時代に本当に生き残れるのか、かなり疑問です。生き残れたとしても、年収が下がったり、今以上につまらない仕事が与えられるかもしれません。

現状を少しでも変えたいと思っている場合は、まずは他の方法をやってみるのが良いでしょう。

安易に転職するのはおすすめできない

現在の状況を変える次の選択肢として、「転職」という手段も当然あります。

しかし、個人的に安易に転職するのはおすすめできません。

その理由として、自分の考えをしっかり整理できてない状態、なぜ転職するかを明確にできてない状態で転職しても次の職場でも長く続かないことが容易に想定できます。

もちろん転職を検討するのは良いですが、自分はなぜ転職したいのか、どのようなことをやっていきたいのか、ということを明確にしておく必要があるでしょう。

まずはどのような求人、職種があるのか知ることから

何も新しい情報がない状態で、自分はどのようなことをやってみたいか、ということの結論を出すのはなかなか難しいです。

なぜなら、どのような職種があるかということを知らないから、というのが一つの理由です。

まずは、薬剤師の求人サイトを利用して、どのような求人や職種があるのかを知るようにするのが良いでしょう。

薬剤師の転職サイト、求人サイトは転職することだけを目的に使用しなくても良いものです。

転職サイトに登録だけして、どのような求人、どのような職種、それらがどの程度の年収なのか、というのを知るためだけに利用しても問題ありません。利用は全て無料でできます。

普通の薬剤師がつまらないと感じている人に向いている職種や求人は

普通の薬剤師がつまらないと感じる場合に、向いている職種の例をあげてみます。ほんの一例ですが参考にしてください。

・薬局・ドラッグストアの本部勤務
薬局やドラッグストアの薬剤師でも、本部勤務となるとやることが大きく変わります。会社にもよりけりですが、デスクワークや営業系の出張、各店舗のヘルプなど様々な仕事があります。今までの経験も生かしつつ、仕事をすることができ、もし自分には合わないと思った時は店舗勤務の普通の薬剤師に戻ることも出来ます。

・在宅専門の薬剤師
在宅は薬剤師の仕事の中でも比較的、自分の裁量でできることが多い仕事と言えます。その在宅を専門的に行う薬局も増えてきており、外来ばかりの薬剤師とは仕事が大きく異なってきます。当然今までも経験も十分に生かすことができます。

・ラウンダー薬剤師
ラウンダー薬剤師は、日によって勤務する店舗が変わる薬剤師の職種であり、いわばヘルプ専任の薬剤師です。最近では、特に中堅から大手の調剤薬局、ドラッグストアでラウンダー薬剤師の制度を導入している企業が増えてきました。店舗が固定されないため、人間関係も固定されにくく、気の合わない上司や同僚と毎日顔を合わせるということがなくなるメリットがあります。毎日同じ店舗で同じ処方を、また、かかりつけ薬剤師や管理薬剤師をやりたくないという場合にも向いています。各店舗で気を使う必要がありますが、相手側も気を使ってくれるケースも多く、やってみると意外と居心地の良い職種と言えます。

・スポーツファーマシスト
近年は割と知っている人も多いだろうスポーツファーマシストです。薬剤のドーピングなどに詳しく、スポーツ選手をサポートする職種です。普通の薬剤師とは全く仕事内容が異なり、また毎日が非常に刺激的な職業といえるでしょう。求人数はあまり多くないため、チャンスがあればその機会を逃さないことが重要です。

・院内処方薬剤師
大きめのクリニックなどでは院内で処方するケースもあり、調剤室のようなものを持っているクリニックもあります。クリニックの場合は必ずしも薬剤師である必要はないのですが、薬剤師を雇っているクリニックも中にはあります。このような職場では比較的裁量権もあり、医師ともコミュニケーションを取りやすく処方提案なども積極的にできるケースもあります。求人自体は多くないですが、狙い目の職種の一つです。

・企業薬剤師
薬局やドラッグストアではない企業において薬剤師として働くケースです。管理薬剤師として雇用されるケースも多くあります。多いのは医薬品の倉庫等で管理責任者として働くケースですが、他にも薬の知識を持つアドバイザー的な立ち位置で働く職種もあります。倉庫での仕事の場合はやや単調になりがちなケースもありますが、薬局やドラッグストアとは少し違う働き方ができるのが特徴です。

・製薬会社の内勤
製薬会社は薬剤師の知識が活かせる職種の一つでしょう。営業のMRは有名ですが、その他にも製薬会社内にはいろいろな職種があります。比較的多い求人としてはお客様相談センターの対応やMRへの教育などを担当する学術職などです。その他にも添付文書の作成・改訂を担当する部署や市販後調査の部署、また、人気が高くなかなか狭き門ですが、新薬開発を担当する臨床開発の職種なども稀に募集があります。製薬会社の求人は人気も高いので、日頃から求人の情報をストックするようにすると良いでしょう。

・新薬開発に携わるCROやSMO、治験コーディネーター
製薬会社の臨床開発職と同様に、現役の薬剤師にも人気があるのが、新薬開発に携わるCROやSMO、治験コーディネーターです。CROは製薬会社側で新薬開発をサポート、SMOや治験コーディネーターは、医療機関側でサポートする職種です。新薬の開発に携われるのは非常にやりがいのある仕事であり、こちらも求人が出ると比較的すぐに埋まってしまう可能性があります。

・医療系のベンチャー企業
近年は医療系のベンチャー企業も多く生まれており、これらの分野でも薬剤師の知識を活かせるケースがあります。仕事の内容は企業によって様々ですが、医療系の記事を作ったりするメディカルライティングなどでは今までの経験を大いに活かせるでしょう。その他、薬の専門家として新しい製品の開発に携わったりなどできるベンチャー企業もあります。新しいことに興味があればこちらもオススメの職種です。

・その他、医療専門家として
その他にも学校薬剤師など医療の専門家として、薬剤師の経験を活かせる職種はいくつもあります。詳しい内容は薬剤師の求人サイトの担当者などに聞くと教えてくれたります。日頃から情報収集して、自分と相性の良い職種を探してみるのもおすすめです。

レアな求人を逃さないために求人情報をストックしておく

薬剤師の転職サイトは数多くの種類があります。

上記のような比較的珍しいレアな求人を見つけるには、やはり求人件数の絶対数が多い、大手の転職サイトが望ましいと言えます。

個人的にはこの中でもファルマスタッフがおすすめです。

その理由として、ファルマスタッフは登録後も比較的転職への勧誘が緩めであり、登録だけして求人情報をストックしておくにも向いている特徴があります。

また、ファルマスタッフは、上記であげた大手転職サイトの中でもやや知名度が低いため、薬剤師の転職サイトの第一選択から外れることが多く、意外なお宝求人が見つかる可能性が高い傾向があります。

登録・利用は完全に無料なので、まずは登録だけして求人情報をストックしておくようにしましょう。

登録をしておかないと公開求人は閲覧できても、非公開求人は知ることができません。上記で挙げたような比較的レアな求人は非公開のものがほとんどであり人気も高いため、登録しておかないと、希望の求人を逃してしまうケースがあります。

登録が終わったら、電話確認で上記で挙げたような普通の薬剤師以外の求人を探している旨を伝え、求人情報を定期的に教えてもらうようにしましょう。

ファルマスタッフ公式登録ページ→薬剤師の求人・転職のことならファルマスタッフ

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