患者さんから相談されることがありますが、上記のタイトルって確かに矛盾がありますよね。
納豆自体で血液をサラサラにするけど、同じ血液をサラサラにするワーファリンを使っている時に納豆を食べるとその効果を阻害する。確かに、理論的な人が考えると、逆でも良い気がしますね。
納豆の血液をサラサラにする成分とワーファリンを阻害するのは別の成分
これを患者さんに説明するには上記のように説明するようにしています。
納豆の血液をサラサラにする成分は「ナットウキナーゼ」。一方、ワーファリンの効果を阻害する成分が「ビタミンK」。
納豆の血液をサラサラにする効果と、ワーファリンを阻害する作用はどっちが強いかと言われると、ワーファリンを阻害する作用。なので、血液が固まりやすくなるため、ワーファリンを使用中は納豆は避けるが良いです(一応、禁忌ではない)。
このような疑問をもつ患者さんは、比較的頭が良い人、論理的な思考回路がある人である可能性が高いため、適当にごまかさず、理由をあげて説明するのが大事ですね。
❕付録1:薬剤師クイズ 〜新人薬剤師の退職理由〜❕
一年目で辞めてしまった薬剤師にアンケートを実施した結果、退職理由で最も多かったものはどれ?
A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
C. 人間関係の不満
D. 給与面の不満
ワーファリン以外の抗凝固薬は大丈夫
上記のような質問をする患者さんは他の血液をサラサラにする薬は大丈夫なの?という質問もしてくることがある。
抗凝固薬のプラザキサ(ダビガトラン)、エリキュース(アビキサバン)、リクシアナ(エドキサバン)、イグザレルト(リバーロキサバン)、抗血小板薬のバイアスピリン(アスピリン)、バファリン(アスピリン・ダイアルミネート)、タケルダ(アスピリン・ランソプラゾール)、プレタール(シロスタゾール)、ブリリンタ(チカグレロル)、パナルジン(チクロピジン)、プラビックス(クロピドグレル)、エフィエント(プラスグレル)などの薬は納豆との併用は大丈夫とされていますね。
納豆と合わせて、クロレラ、青汁の注意喚起も
前述の通り、ワーファリンと納豆の相性が悪いのは、ビタミンKによるものなので、当然他のビタミンKを含む食品も同様の注意が必要となってきます。
納豆は非常に有名で一般の人でも知ってる人が多いですが、意外とクロレラ、青汁は知らないという人もいます。健康に関心が高い人は、クロレラ、青汁を試す可能性もあるため、これらも併せて注意喚起するのが良いでしょう。
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