納豆は血液をサラサラにするけどワーファリンの効果は阻害する

03 循環器

患者さんから相談されることがありますが、上記のタイトルって確かに矛盾がありますよね。

納豆自体で血液をサラサラにするけど、同じ血液をサラサラにするワーファリンを使っている時に納豆を食べるとその効果を阻害する。確かに、理論的な人が考えると、逆でも良い気がしますね。

納豆の血液をサラサラにする成分とワーファリンを阻害するのは別の成分

これを患者さんに説明するには上記のように説明するようにしています。

納豆の血液をサラサラにする成分は「ナットウキナーゼ」。一方、ワーファリンの効果を阻害する成分が「ビタミンK」。

納豆の血液をサラサラにする効果と、ワーファリンを阻害する作用はどっちが強いかと言われると、ワーファリンを阻害する作用。なので、血液が固まりやすくなるため、ワーファリンを使用中は納豆は避けるが良いです(一応、禁忌ではない)。

このような疑問をもつ患者さんは、比較的頭が良い人、論理的な思考回路がある人である可能性が高いため、適当にごまかさず、理由をあげて説明するのが大事ですね。

ワーファリン以外の抗凝固薬は大丈夫

上記のような質問をする患者さんは他の血液をサラサラにする薬は大丈夫なの?という質問もしてくることがある。

抗凝固薬のプラザキサ(ダビガトラン)、エリキュース(アビキサバン)、リクシアナ(エドキサバン)、イグザレルト(リバーロキサバン)、抗血小板薬のバイアスピリン(アスピリン)、バファリン(アスピリン・ダイアルミネート)、タケルダ(アスピリン・ランソプラゾール)、プレタール(シロスタゾール)、ブリリンタ(チカグレロル)、パナルジン(チクロピジン)、プラビックス(クロピドグレル)、エフィエント(プラスグレル)などの薬は納豆との併用は大丈夫とされていますね。

納豆と合わせて、クロレラ、青汁の注意喚起も

前述の通り、ワーファリンと納豆の相性が悪いのは、ビタミンKによるものなので、当然他のビタミンKを含む食品も同様の注意が必要となってきます。

納豆は非常に有名で一般の人でも知ってる人が多いですが、意外とクロレラ、青汁は知らないという人もいます。健康に関心が高い人は、クロレラ、青汁を試す可能性もあるため、これらも併せて注意喚起するのが良いでしょう。

より詳しい情報はポータルサイトでも

今回の記事のような、薬剤師の専門情報はネット検索でもなかなか見つからなかったりします。

より詳しくまとまった情報は、薬剤師のポータルサイトを活用するのも選択肢です。

無料で使える大手の薬剤師ポータルサイトだとm3.com日経DIの2種類が有名どころですね。

m3.comは業界ニュースの他にも、薬剤師掲示板の機能があり、通常のネット検索では見つからないような情報、他の薬剤師の考えなども知ることができます。

閲覧だけでも勉強になりますが、もちろん自分で質問をして回答をもらうこともできます。

m3例

上記はm3.comの薬剤師掲示板の一例です。

日経DIも業界ニュースが読みやすい形で配信されています。こちらは薬剤師掲示板の機能はありませんが、処方薬辞典など使いやすいコンテンツがあります。

ちなみに登録完了までは、1〜2分かかるので、正直少し面倒くさいです。勤務先とかも入力する必要があるので。

しかし、今やらないと後ではもっとやる気にならないので、メリットを感じる場合は今、登録しても良いでしょう。

デメリットとしては、ニュースメールとかが来るようになります。登録するメールアドレスはご注意ください。

勤務先情報を登録しますが、勤務先に電話とかがかかってきたり、本人確認が来ることはないでその点は安心してください。

薬剤師掲示板が便利/m3.comの登録ページへ移動する

 

スポンサーリンク
03 循環器
ヤクサキ 薬剤師その先へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました