近年、骨粗鬆症治療のメインとして使われるビスホスホネート系ですが、週1回、月1回のものも発売されており、飲み忘れの際の服用については迷うケースがあります。いつまでなら服用するべきかなどの点をまとめてみました。
ビスホスホネート系の種類を確認
まずはビスホスホネート系の種類をおさらいしてみましょう。
ビスホスホネートの経口では以下のような種類(+これらのジェネリック)があります。
一般名・成分名 | 製品名 | 用法 |
アレンドロン | フォサマック錠5 | 連日 |
フォサマック錠35mg | 1週間に1回 | |
ボナロン錠5mg | 連日 | |
ボナロン錠35mg、ゼリー | 1週間に1回 | |
エチドロン | ダイドロネル錠200 | 周期的間歇投与 |
リセドロン | アクトネル錠2.5mg | 連日 |
アクトネル錠17.5mg | 1週間に1回 | |
アクトネル錠75mg | 月1回 | |
ベネット錠2.5mg | 連日 | |
ベネット錠17.5mg | 1週間に1回 | |
ベネット錠75mg | 月1回 | |
ミノドロン | ボノテオ錠1mg | 連日 |
ボノテオ錠50mg | 4週に1回 | |
リカルボン錠1mg | 連日 | |
リカルボン錠50mg | 4週に1回 | |
イバンドロン | ボンビバ錠100mg | 1カ月に1回 |
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ビスホスホネート系を飲み忘れた場合はいつまでに飲むか
それでは今回の記事の本題で、ビスホスホネート系を飲み忘れた場合はいつまでに飲むか、という点です。
まず、ダイドロネル(エチドロン)は少し特殊なので今回は置いてきましょう(あまり使われてないですしね。。。)
そして、連日投与のものについては、比較的対応は簡単です。飲み忘れに気づいた時点で、水以外の飲食がなければ服用可、それ以外であれば翌日服用ですね。
続いて、1週に1回使用のビスホスホネートです。ここが少し複雑ですね。
基本は気づいた日の翌日の起床時に服用、次からは予め決められた曜日で使用する、ですね(鹿児島市医師会病院)。
では飲み忘れがいつまでなら服用して良いかという点ですが、結論としては、「次の服用予定日の前日までであれば、気付いた翌日の起床時に1回分服用」で問題なさそうです(ファルマスタッフ アクトネルの飲み忘れ、どう対応すればいい)。
例として、毎週月曜日に服用するとしておくと、月から土曜日に気付いた際には翌日に服用可能ということ(調剤薬局ウィーズグループブログ)。
個人的には、週1回の薬を、飲み忘れたからといって連日で服用するのはどうなのかな?と思いますが、上記の例であれば、日曜日に飲み忘れの分を服用して、翌日に予定通りの月曜日分を服用するということになりますが、これでOKのようですね。
ただし、同日に2錠は絶対ダメなので、日曜日に飲み忘れに気づいたら、月曜日はもともとの予定通りの分1錠だけを服用ということになります。
4週に1回、月1回のものの飲み忘れはいつまでに飲む
そしてちょっと複雑なのが4週に1回、もしくは月1回服用のビスホスホネートです。
基本は気づいた日の翌日起床時に服用となりますが、いつまでなら服用して良いかという点が、薬剤ごとに異なってきます。
ベネット75mg、アクトネル75mgについては、気づいた日が次回予定日の1週間以内であればその分は飛ばして、次回予定通り服用となります(ファルマスタッフ アクトネルの飲み忘れ、どう対応すればいい)。
ボノテオ50mg、リカルボン50mgの場合は、次回予定日までの間隔が3週間以上空いていれば気づいた時点で服用しても問題ない、ということになります(鹿児島市医師会病院)。
ボンビバ100mgについては、飲み忘れた場合は、翌日に服用し、以後、その服用を基点とし、1カ月間隔で服用となります。(ボンビバ錠100mg 添付文書)。他と対応が少し違うので注意が必要ですね。
患者さんの理解度に応じて説明を変える必要があるかも
前述の通り、1週間に1回のものと、4週に1回、月1回のものについては、飲み忘れの対応が結構複雑だったりします。
理解度の高い患者さんであれば、予め説明しておくのも良いですが、理解度に少し不安があるような患者さんの場合は、飲み忘れたら対応を聞いてください、と言っておいて、状況を確認してから対応を伝えるようにしたほうが安心かもしれませんね。
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