チラーヂンの用法が寝る前・起床時の理由|空腹時に使用するのべき?食事の影響は

チラーヂンは就寝前や起床時に用法が設定されているケースが多い薬です。その理由について確認していきます。

チラーヂンの用法|起床時、就寝前、空腹時の指定はない

まずはチラーヂンの用法についてです。

チラーヂンの添付文書では以下の通り。

レボチロキシンナトリウムとして通常,成人25〜400μgを1日1回経口投与する.
一般に,投与開始量には25〜100μg,維持量には100〜400μgを投与することが多い.
なお,年齢,症状により適宜増減する.

チラーヂン 添付文書

厳密に食後がダメとか、空腹時でないとダメという用法ではありません。

食後で処方されても、少なくとも添付文書の用法上は問題ないことになります。

❕付録:薬剤師クイズ 〜疑義照会が必要かも〜❕

70代男性、以下の継続処方あり。

Rp.1)ジャヌビア50mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.2)アジレクト1mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.3)アミティーザ24μg 2cap
分2 朝夕食後    30日分

主訴)
・便秘はまだ続いている。薬続けて様子みるよ。
・腰も痛い状態が続いてて、整形で痛み止めのカプセルが追加になった。
・最近トイレに起きる回数が多くて。尿が出るのも少し時間がかかるかな。

上記の患者さんで疑義照会が必要な可能性があります。

起床時や就寝前が多い理由は相互作用と食事の影響

では、チラーヂンの処方で、起床時や就寝前の処方が多い理由ですが、主に2点理由があると思います。

一つ目は他剤との相互作用。

有名なのは鉄剤、アルミニウム、カルシウム、吸着剤あたりですかね(日本医事新報社)。

H2ブロッカー系、プロトンポンプ系は添付文書にないが、アルカリ側になるため、吸収が悪くなるという話も聞く(長崎甲状腺クリニック)。

いずれにしても、他剤との同時服用はなるべく避けた方が良いかも。

 

そして二つ目は食事の影響。

ただし、インタビューフォームには食事の影響について記載がありません。

ただ、現場ではチラーヂンは食事で吸収が下がるというのは割とよく聞く話。病院さんサイトとかの方がよく書かれてたりしますね(伊藤病院 よくあるご質問)。

具体的な数値でみつけたのは、「空腹ならチラーヂンSは80%が小腸から吸収されますが、食事と同時では70%に低下」という数値(前述の長崎甲状腺クリニック)。

この数値を信用すると、大きな変化でないが、確実に吸収は下がる、という感じですかね。

チラーヂンが食後できたら疑義照会をするべきか

チラーヂンが食後できたら疑義照会するべきか、という点ですが、個人的にはケースバイケースかと思います。

前述の通り、添付文書の用法にて、必ずしも空腹時が指定されているわけではありません。食後が絶対にダメということはないですし、レセプトで切られる心配もないと思われます。

ただし、他の薬剤との相互作用が疑われる場合は、疑義照会をするべきだと思います。

具体的には吸収を阻害する可能性があるとされている、コレスチラミン,コレスチミド,鉄剤,アルミニウム含有制酸剤,炭酸カルシウム,炭酸ランタン水和物,セベラマー塩酸塩,ポ
リスチレンスルホン酸カルシウム,ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、このあたりは同時服用について添付文書で注意喚起されているので疑義するべきでしょう。もちろん、吸収阻害以外の相互作用も注意が必要です。

 

より詳しい情報はポータルサイトでも

今回の記事のような、薬剤師の専門情報はネット検索でもなかなか見つからなかったりします。

より詳しくまとまった情報は、薬剤師のポータルサイトを活用するのも選択肢です。

無料で使える大手の薬剤師ポータルサイトだとm3.com日経DIの2種類が有名どころですね。

m3.comは業界ニュースの他にも、薬剤師掲示板の機能があり、通常のネット検索では見つからないような情報、他の薬剤師の考えなども知ることができます。

閲覧だけでも勉強になりますが、もちろん自分で質問をして回答をもらうこともできます。

m3例

上記はm3.comの薬剤師掲示板の一例です。

日経DIも業界ニュースが読みやすい形で配信されています。こちらは薬剤師掲示板の機能はありませんが、処方薬辞典など使いやすいコンテンツがあります。

ちなみに登録完了までは、1〜2分かかるので、正直少し面倒くさいです。勤務先とかも入力する必要があるので。

しかし、今やらないと後ではもっとやる気にならないので、メリットを感じる場合は今、登録しても良いでしょう。

デメリットとしては、ニュースメールとかが来るようになります。登録するメールアドレスはご注意ください。

勤務先情報を登録しますが、勤務先に電話とかがかかってきたり、本人確認が来ることはないでその点は安心してください。

薬剤師掲示板が便利/m3.comの登録ページへ移動する

 

❕付録2:薬剤師クイズ 〜疑義照会は3箇所?〜❕

60代男性、上気道炎の処方。

Rp.1)PL配合顆粒 3g
分3 毎食後 5日分

Rp.2)クラリス錠200 2錠
分2 朝夕食後 5日分

Rp.3)メジコン錠15mg 3錠
分3 毎食後 5日分

Rp.4)アレロック錠5 2錠
分2 朝食後・就寝前 5日分

主訴)
・風邪をこじらせてしまった。他のクリニックで葛根湯とアレグラ、フラベリックっていう薬をもらってたけど治らなかった。
・風邪とは別だけど、最近トイレに起きる回数が多くて。尿が出るのも少し時間がかかるかな。先生からはとりあえず薬なしで様子見るよう言われた。

併用薬)
整形外科:サインバルタ20mg(1cap朝食後)、トラムセット(2T朝夕食後)
内科:ネキシウム20mg(1cap夕食後)、ベルソムラ15mg(1T就寝前)

疑義照会するべき事項が3つ程度あります。皆さんはいくつわかりますか?

08 内分泌・代謝
ヤクサキ 薬剤師その先へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました