小青竜湯(19番)の服薬指導|作用機序や説明のポイントなど

17 漢方

漢方薬シリーズの服薬指導、今回は19番の小青竜湯にしてみました。

小青竜湯の効果は鼻水、鼻づまり、くしゃみ、痰など

はい、漢方の中でも結構な有名どころ。

漢方あまり出さない先生でもこれは出す、というケースもありますね、小青竜湯。

だって、ふつーにPCの変換で出るもん、小青竜湯って。。。

話が逸れましたが、漢方の抗アレルギー薬という感じの薬。アレルギー性鼻炎はもちろん、感冒や気管支炎、気管支喘息も適応にちゃんと含まれる。

抗ヒスタミン薬との併用もいけるので使いやすい。鼻が得意な印象もあるけど、実は喘鳴、咳嗽、流涙も一応適応持っている。

ツムラ小青竜湯エキス顆粒の正式な効能効果は以下の通り。

下記疾患における水様の痰、水様鼻汁、鼻閉、くしゃみ、喘鳴、咳嗽、流涙:
気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、感冒

小青竜湯の作用機序|抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬と異なる作用点

漢方らしく結構、色々な作用点を持っている。

ケミカルメディエーター産生・遊離抑制作用、ケミカルメディエーター拮抗作用、鼻粘膜血管透過抑制作用などがあるようですね。

具体的には即時相では肥満細胞からのヒスタミンの遊離抑制と作用抑制、PAF(血小板活性化因子)とLT(ロイコトリエン)の遊離抑制。遅発相では炎症細胞動員因子の浸潤抑制、好酸球からの、PAF、LTの遊離抑制 。さらに反復炎症の過敏性抑制。

ヒスタミンの遊離抑制だと従来の抗ヒスタミン薬の受容体阻害と相乗効果が期待できますし、シングレア・キプレス(モンテルカスト)やオノン(プランルカスト)のロイコトリエン受容体拮抗薬ともLT遊離抑制で相乗効果が期待できますね。さらに抗PAFだと最近のルパフィンと近いんですかね、作用点は違うのかな、、、何れにしても抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬との相乗効果は十分に期待できそう。

参考サイト:https://www.kampo-s.jp/study/ryouiki_shikkan/kfs/008.htm

小青竜湯の用法と注意が必要な用量

小青竜湯の用量は注意が必要ですね、はい、ツムラの場合は1包3.0gです!麦門冬湯と並んで注意が必要。

なのでツムラの1日量だと9.0gが基本ですね。

割と7.5gもみたりする。気持ちはすごくわかるが、、、さすがに小児でもないのにまくのは勘弁。

ちなみにコタロー小青竜湯エキス細粒は1日7.5g、クラシエ小青竜湯エキス細粒は1日6.0gなのでこちらも注意を。

用法は他の漢方と同じで1回1包、1日3回食前or食間が基本。

ツムラ小青竜湯エキス顆粒の用法用量詳細は以下の通り。

成人1日9.0gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

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