ミラペックスとビシフロールのプラミペキソール製剤について、その違いや切り替えの換算、一般名などについて確認していきます。
ミラペックスとビシフロールの違い
ミラペックスとビシフロールはともにプラミペキソールを成分とする製剤ですね。共にベーリンガーが製造販売となります。
その違いは効果時間ですね。ミラペックスは徐放錠のため、効果時間が長く1日1回の使用(ミラペックスLA錠 添付文書)。ビシフロールはパーキンソンで使用する場合は1日2〜3回となります(ビシフロール錠 添付文書)。
また、適応も1点違いがあり、ミラペックスはパーキンソンのみ、ビシフロールはレストレスレッグス症候群にも使えるという違いがあります。いわゆるむずむず脚ですね。
成分は一緒ですが、ミラペックスをレストレスレッグスに使ってる気配があったら疑義照会は必須ですね。ビシフロールで1日1回の用法となるため、ミラペックスだと量が多すぎたり効果時間が長すぎる可能性もありますしね。
その他、腎機能によってミラペックスは禁忌となるため注意が必要。
なぜ名称を分けているのだろうか。。。アダラート方式で行けば、CRとLとかで分かれているが。。。まぁ別名称の方が過誤が少ないかもですね。
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ミラペックスとビシフロールの使い分け
前述の繰り返しとなるが、ミラペックスとビシフロールの使い分けとして、レストレスレッグス症候群であればビシフロール一択。
また、腎機能に応じても使い分けの対象となる。透析患者もしくはクレアチニンクリアランス30mL/min未満の腎機能障害ではミラペックスは禁忌。
ビシフロールでは減量すれば使用することもできる。なので腎機能障害者ではビシフロールが適しているケースがある。
それ以外であればミラペックスの方がコンプライアンスは期待できそう。
ミラペックスとビシフロールの換算|切り替えは
同じメーカーなので換算や切り替えについてもよく解説されている。
基本、1日量が同程度になればOKな感じ。
ビシフロールで1日量が1.5mg(分3)であれば、ミラペックスでも1.5mg(分1)。
0.25mgであれば0.375mg、1.0mgであれば0.75mgと、換算量が若干前後しても良いような感じですね(ベーリンガープラス 製品Q&A)。
切り替え時はビシフロールを最後に服用した翌日から、とのこと。
基本はビシフロールからミラペックスへの切り替えを想定しているようですが、腎機能障害が悪化したようなケースでは逆にミラペックスからビシフロールに切り替えても良いのだと思う。
ミラペックスとビシフロールは併用する?
普通は併用しないと思う。
今の所、自分は併用している処方は見たことはない。
しかしどうなんだろう。パーキンソンの本当の専門医とかが症状の加減で、ミラペックスに少しだけ量を増やしたり、時間帯で量をコントロールするためにビシフロールを加える、、、なんてケースがあるのかもしれない。
また、パーキンソンでかつレストレスレッグスがある場合、ミラペックスでコントロールしつつ、レストレスレッグスの治療としてビシフロールをオンする、、、ないかな。。。
保険もどうなるのかよくわからないですね。この辺は専門の先生の意向によりますかね。
万が一、併用の処方がきたらレセコン入力は、同じ成分として入力ですかね。。。
ミラペックスとビシフロールの一般名
ミラペックスとビシフロールは同じ成分ですが、一般名が異なる少しややこしいパターンですね(厚生労働省 処方箋に記載する一般名処方の標準的な記載(一般名処方マスタ)について)。
まぁmgが同じものがないため、あまり過誤を起こすケースはないとは思いますがちょっと煩わしい。。。
ビシフロールは以下の2種類(別途OD錠はある)
【般】プラミペキソール塩酸塩錠0.125mg
【般】プラミペキソール塩酸塩錠0.5mg
ミラペックスは「徐放錠」となりますね。
【般】プラミペキソール塩酸塩徐放錠0.375mg
【般】プラミペキソール塩酸塩徐放錠1.5mg
ジェネリックについてもミラペックスのジェネリックは「LA錠」という名称が入るため、あまり間違えることはないでしょう。
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