ミネブロの特徴と作用機序|発売日や薬価、セララとの違いなど

03 循環器

新たな抗アルドステロン薬のミネブロについて、特徴や作用機序、セララとの違い、発売日や薬価などについて確認していきます。

ミネブロの特徴

ミネブロはエサキセレノンを成分とした、アルドステロン拮抗作用を持つミネラルコルチコイド受容体(mineralocorticoid receptor:MR)拮抗薬。

分類としては、K保持性の利尿薬に分類されるが、現時点で適応は高血圧のみ。

最大の特徴は非ステロイドであるという点。

中等度までの腎機能障害者、アルブミン尿の患者でも使用することができる。

ミネブロの作用機序

ミネブロの主な作用機序はミネラルコルチコイド受容体の拮抗作用。

これにより体液量の恒常性の維持に関与するアルドステロンの作用を阻害、具体的には腎の遠位尿細管での水の再吸収が阻害され、血圧低下作用がもたらされる。

ミネブロとセララの違い

ミネブロとセララ(エプレレノン)の違いは、ステロイド骨格の有無。

ミネブロは非ステロイド。

セララは中等度以上の腎障害患者、微量アルブミン尿または蛋白尿を伴う糖尿病患者への投与は禁忌となるが、ミネブロは重度の腎機能障害でなければ投与可能。微量アルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者でも禁忌ではない。

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ミネブロの効能効果と用法用量

効能効果は高血圧のみ。今後適応追加はありえそう。

用法用量は以下の通り。

通常、成人にはエサキセレノンとして2.5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる。

ミネブロ錠1.25mg/ミネブロ錠2.5mg/ミネブロ錠5mg 添付文書

1日1回であり、2倍量までは増量が可能となっている。

この辺はセララと同様。

ミネブロの相互作用

併用禁忌はカリウム保持性利尿剤とカリウム製剤。

そりゃーそうだよね。

アルダクトン(スピロノラクトン)、セララ(エプレレノン)、トリテレン(トリアムテレン)、ソルダクトン(カンレノ酸カリウム)などはそもそも同系統なのでまぁ使っちゃまずいですよね。カリウムが高くなるのはナトリウムの比じゃないくらい怖い。

ケーサプライ、グルコンサンK、アスパラカリウムなどのカリウム製剤も当然禁忌。カリウム保持性だからね、両方を噛ませる必要はないはず、というか当然危険ですよね。

ただし、セララはカリウム製剤に関しては、慢性心不全に使う場合は、禁忌ではなく、併用注意にグレードダウンする。高血圧に使う場合はやっぱり禁忌。

ということは、併用したら即アウトというレベルではないのかも、という印象。でもまぁ禁忌は禁忌。

その他、併用注意もいくつか。

ARBとACE阻害もたまに高カリウムがあるのでまぁ普通に考えて併用注意。あとはCYPP3A系とリチウム、NSAIDs、ミトタン。

相互作用はだいたいセララと一緒ですね。

ちなみに、アーガメイトとかカリメートとかケイキサレートとは相互作用の注意はないけど、重い腎障害があることが想定されるので、まず併用しないでしょうね。

ミネブロの承認日と発売日

ミネブロの承認日は2019年1月8日。

薬価も2019年2月26日収載済み。

発売日は調べてみたけど未定。薬価収載から1ヶ月程度で発売するケースが多いが、発売に至ってない理由がよくわからない。

ミネブロの薬価

ミネブロの薬価は以下の通り。

製品名 薬価
ミネブロ錠1.25mg 46.9円
ミネブロ錠2.5mg 89.9円
ミネブロ錠5mg 134.9円

セララの薬価がベースとなっていると考えられる。

セララの基本用量となる50mgが85.6円。半量の25mgが44.7円。高用量の100mgが162.7円。

だいたいミネブロも同じ傾向。ただし、5mgがなぜこんなに安いのかはよくわからない。

 

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