リレンザの服薬指導|説明のポイントなど

12 感染症

リレンザの服薬指導、説明ポイントなどについてまとめてみました。

リレンザの効能効果、用法用量の基本的事項

まずは、基本的な内容。

効能効果は、当然インフルエンザの治療。と予防も。

用法は1回2ブリスター、1日2回5日間、予防の場合は1日1回10日間。

併用禁忌や併用注意はなし。

頻度が高い副作用は発疹、下痢、悪心嘔吐くらい。あとは0.1%未満。他のインフルエンザ薬同様に異常行動の報告もあり。

4歳以下の幼児に対する安全性は確立していない。逆に言うと5歳以上であればさほど心配なく使用できると考えられる。

妊婦は有益性があれば、授乳婦は授乳は避ける、という添付文書上のいつもの文言。実際は、どっちも大丈夫という考えが一般的。国立成育医療研究センターのサイトでも使用は問題ないという論調。

国立国際医療研究センター 妊娠中・授乳中のお薬Q&A

厚生労働省の資料でも推奨されている。

厚生労働科学研究 妊娠中の人や授乳中の人へ

❕付録1:薬剤師クイズ 〜新人薬剤師の退職理由〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師にアンケートを実施した結果、退職理由で最も多かったものはどれ?

A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
C. 人間関係の不満
D. 給与面の不満

リレンザの服薬指導、詳しい操作手順

①吸入器具のカバーを外して、トレーを引き、完全に取り外す。
②薬のディスクをセットし、トレーを吸入器具に戻す
③ブリスターに穴を開ける操作をし、息を軽く吐く
④吸入口をくわえて、空気孔を塞がないように吸入し、2〜3秒息を止める
⑤トレーを引いて戻しディスクを回転せせ、2吸入目を吸う

上記のような流れで説明すれば、最低限のポイントは網羅できています。

うまく使用ができないという患者さんは、ブリスターに穴を開ける操作と、ディスクを回転させる操作が結構忘れがちな印象。デモ器を使って目の前で見てもらうのが良いですね。

リレンザでよく聞かれる質問

患者さんから割と聞かれる点をまとめてみました。

吸った後すぐ水などを飲んで良いか

まぁ、、、良いでしょう。気道粘膜上皮細胞の表面に直接分布という作用機序から考えてまず問題ないと考えられる。

しかし、ちょっと不安に思う気持ちもわかる気がする。。。メーカー等の公式な見解は、少し探した限りだと見つけられませんでした。

一応、まず大丈夫と考えられてますが、心配なら5分程度は間隔みても良いかも、、、くらいでお伝えしても良いかもですね。

2回目吸うのは何時間くらい間隔空ければ良いか

初日の2回目の使用について、どのくらい間隔を設けるかの注意喚起は特になし。

米国の添付文書だと最低2時間とのことだが、個人的には2時間は少し抵抗がありますね。。。特に根拠はありませんが。同じく米国の添付文書では2日目以降は12時間間隔でと記載があるようですね。

公益社団法人 福岡県薬剤師会 質疑応答

可能ならやはり半日程度見てもらうのが理想、難しければ6〜8時間空いてればまず問題ないような気がする。どうしても初日に2回吸いたいという人がいれば、上記の2時間以上という情報を伝えるようにするのが良いかもですね。

薬使ってからどれくらいで出勤(登校)できるか

まずは、薬を使ってからではないという説明。発症した日と、解熱した日がポイント。発症日は発熱した日。

「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」なので、例えば火曜日に熱が出て発症し、木曜日に解熱した場合は、発症後5日経過(6日目)は月曜日、解熱2日経過(3日目)は日曜日、ということで、登校可能なのは月曜からということになる。ちなみに解熱日は解熱剤を使わずに1度も37度を超えなかったという解釈。午後に36度台に下がった、という場合その日は解熱日ではなく、翌日が解熱日となる。

ちなみに上記は学校保健安全法施行規則なので、厳密に言うと必ずしも社会人は従う必要ありませんが、どこの会社も上記に準じているケースが多いので、大人の方にも上記を参考にするよう説明するのが良いかと思います。

❕付録2:薬剤師クイズ 〜辞めた後の問題〜❕

一年目で辞めてしまった薬剤師へのアンケートで、「退職後に問題になったこと」で最も多かった回答はどれ?

A. 転職先で経験や技術が不足していると感じた
B. 給料が下がった
C. その後も転職を繰り返すようになった
D. 特に問題になることはなかった

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ヤクサキ 薬剤師その先へ

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