大建中湯の服薬指導のポイントについてまとめてみました。
大建中湯の効果は腹痛や腹部膨満感
大建中湯は腹痛や腹部膨満感に使われるケースが多い漢方薬ですね。
患者さんにはお腹の痛みや張りを改善する効果があります、くらいの説明が無難と言えるでしょう。
ちなみにツムラ大建中湯の効能効果は「腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの」とされています。
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大建中湯の作用機序
作用機序を聞いてくる患者さんはそうそういないでしょうが、やっぱりたまにいますよね。
月刊薬事の記事(2018.2 Vol.60 No.3)が参考になります。
主な作用点が①セロトニン受容体を介するアセチルコリン遊離の促進、②腸管運動を促すペプチドホルモンのひとつであるモチリン分泌の促進、③腸管粘膜に存在するバニロイド受容体TRPV1を介するサブスタンスP遊離の促進、とされています。
なお、③については、血流を介さず、直接大建中湯が受容体を刺激するとのこと。う〜む、これはすばらしいですね。
患者さんへの説明は、腸管血流を改善したり腸管運動を促進することによって効果が期待できるほか、腸から吸収されて効果を発揮する前に、直接腸を刺激して腸の働きをよくする効果もあると言われています、、、くらいですかね。さすがにサブスタンスPとかまで持ち出すのはね。。。
ちなみに月刊薬事によると即効的であることも多いとのこと。
大建中湯の用法用量
ツムラの正式な用量は1日15g。多い。。。ただ、実際には1日7.5g処方の方がよく見る気がする。
ほかと同様、1日2〜3回が基本。食前もしくは食間。食後できたら1回は疑義ですかね。
ちなみに構成される生薬は、カンキョウ、ニンジン、サンショウ+コウイ。コウイは薬効薬理にはあまり影響ないのか、成分から除外される生薬ですね。ツムラのサイトによるとコウイの主要成分は蛋白質、脂肪とのこと。
1回1包、1日3回食前の処方であれば、患者さんには、1回1包を1日3回、食前で使ってください、飲み忘れた時は食後でも構いませんよ、、、くらいの説明でしょうかね。
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