柴胡加竜骨牡蛎湯でハイリスク薬を算定できるケース

柴胡加竜骨牡蛎湯の特定薬剤管理指導加算(ハイリスク加算)について考察してみます。

柴胡加竜骨牡蛎湯はハイリスク薬?

ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯が処方された処方を入力してると、「特定薬剤管理指導加算を算定しますか?」とレセコンに聞かれました。

「んん?」と思いましたが、ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯はハイリスク薬の要件を満たすようですね。

薬剤師会のハイリスク薬の薬学的管理指導に関する業務ガイドラインをみてもらうのが良いですが、ハイリスク薬に分類される薬の一つに、「抗てんかん剤」に分類される薬(今回場合はてんかんの適応を持つ、が正しいですかね。。。)

ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯の効能効果は以下の通りです。

比較的体力があり、心悸亢進、不眠、いらだち等の精神症状のあるものの次の諸症

高血圧症、動脈硬化症、慢性腎臓病、神経衰弱症、神経性心悸亢進症、てんかん、ヒステリー、小児夜啼症、陰萎

ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用) 添付文書

当然、「てんかん」に対して使用されてない患者さんの場合は、算定できません。

❕付録:薬剤師クイズ 〜疑義照会が必要かも〜❕

70代男性、以下の継続処方あり。

Rp.1)ジャヌビア50mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.2)アジレクト1mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.3)アミティーザ24μg 2cap
分2 朝夕食後    30日分

主訴)
・便秘はまだ続いている。薬続けて様子みるよ。
・腰も痛い状態が続いてて、整形で痛み止めのカプセルが追加になった。
・最近トイレに起きる回数が多くて。尿が出るのも少し時間がかかるかな。

上記の患者さんで疑義照会が必要な可能性があります。

ツムラとコタローは算定できるけど他はNG

ちなみに柴胡加竜骨牡蛎湯は各メーカーで販売されています。

・オースギ柴胡加竜骨牡蛎湯エキスG
・クラシエ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス細粒
・クラシエ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス錠
・コタロー柴胡加竜骨牡蛎湯エキス細粒
・ジュンコウ柴胡加龍骨牡蠣湯FCエキス細粒 医療用
・ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)
・テイコク柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒
・マツウラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒
・太虎堂の柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒
・本草 柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒−M
・JPS柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒〔調剤用〕

並べると意外といっぱいありますね。

そしてこの中でハイリスク加算を取れるのは、ツムラとコタローだけ。

診療報酬情報提供サービスの「特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤一覧」をみてもらうとハイリスク薬の対象薬がわかります。

ツムラとコタローだけしか対象でない理由は、「てんかん」の適応があるかどうかという点。

例えばクラシエの柴胡加竜骨牡蛎湯には「てんかん」の記載がない。

精神不安があって、どうき、不眠などを伴う次の諸症:
高血圧の随伴症状(どうき、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜なき

クラシエ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス細粒 添付文書

最近は、レセコンが処方入力の時点で勝手に判断してくれるから間違えるケースは少ないと思いますが、メーカーによって取れるものと取れないものがあるので要注意ですね。

精神神経用剤だから算定できるは間違い

柴胡加竜骨牡蛎湯でハイリスク薬を取れる理由として誤解されやすいと思うのが、「精神神経用剤」だから算定できるという勘違い。

けっこうメンタル系で処方されるので、メンタル系の薬だから算定できるのね、と思いやすい。

しかし、これは間違い。

前述のとおり、適応に「てんかん」の記載があるかないかで、ハイリスク薬として算定できるかとどうかが異なっている。この点から柴胡加竜骨牡蛎湯はあくまで「抗てんかん剤」としての特定薬剤として認められていることが窺える。

もし、「精神神経用剤」として算定して良いのなら、ツムラとコタロー以外でも算定できるはずだし。

みなさん実際に算定します?

ちなみに個人的な話になりますが、私は柴胡加竜骨牡蛎湯でハイリスク薬加算を取ったケースはありません。

というのも、てんかんで使用している患者さんを今のところみたことがないからです。

仮にてんかんの既往がある患者さんでも医師側がレセプトでどう出しているかわからないし、、、今後も算定することはない気がします。

個人的には返戻の可能性が高いハイリスク薬の一つだと思うので、算定する際は注意してみてください。

他の漢方のハイリスク薬は

漢方のハイリスク薬は珍しいので他にもあるか検索してみましたが、診療報酬情報提供サービスの「特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤一覧」で見る限り、柴胡加竜骨牡蛎湯以外はなさそうですね。

間違ってたらすみません。

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