服薬情報等提供料の算定要件と点数|タイミングや様式、電話の可否、同意取得とかかりつけの可否など

服薬情報等提供料の算定要件と点数、タイミング、様式、電話の可否、同意取得、かかりつけの可否などをまとめてみました。

服薬情報等提供料の算定要件と点数

服薬情報等提供料は30年の改定で点数が見直され、医療機関からの求めがあった場合は30点、患者やその家族からの求めがあった場合や薬剤師からの提案の場合は20点の点数となっています。

算定要件として、医療機関の求めがあった場合、患者やその家族の求めがった場合、薬剤師が必要性を認めた場合で、医療機関への情報提供の場合はいずれも文書での提供が必要です。

区分15の5 服薬情報等提供料
1 服薬情報等提供料1 30点
2 服薬情報等提供料2 20点
注1 1については、保険医療機関の求めがあった場合において、患者の同意を得た上で、薬剤の使用が適切に行われるよう、調剤後も当該患者の服用薬の情報等について把握し、保険医療機関に必要な情報を文書により提供等した場合に月1回に限り算定する。これらの内容等については薬剤服用歴に記録すること。
2 2については、患者若しくはその家族等の求めがあった場合又は保険薬剤師がその必要性を認めた場合において、当該患者の同意を得た上で、薬剤の使用が適切に行われるよう、調剤後も患者の服用薬の情報等について把握し、患者、その家族等又は保険医療機関へ必要な情報提供、指導等を行った場合に算定する。なお、保険医療機関への情報提供については、服薬状況等を示す情報を文書により提供した場合に月1回に限り算定する。これらの内容等については薬剤服用歴に記録すること。
3 区分番号13の2に掲げるかかりつけ薬剤師指導料、区分番号13の3に掲げるかかりつけ薬剤師包括管理料又は区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、算定しない。

また、補足として、以下のような内容が注意喚起されています。

区分15の5 服薬情報等提供料
(1)服薬情報等提供料は、保険薬局において調剤後も患者の服用薬や服薬状況に関する情報等を把握し、患者若しくはその家族等又は保険医療機関に当該情報を提供することによ り、医師の処方設計及び患者の服薬の継続又は中断の判断の参考とする等、保険医療機関 と保険薬局の連携の下で医薬品の適正使用を推進することを目的とするものである。
(2)「服薬情報等提供料1」は、保険医療機関から(4)のア又はイに掲げる情報提供の求めがあった場合にその理由とともに、患者の同意を得て、現に患者が受診している保険医療機関に対して、当該患者の服薬状況等について書面又は電子的な方法(以下「文書等」 という。)により提供した場合に算定できる。これには、次に掲げる場合が含まれる。 ア 処方箋を発行した保険医療機関が患者の服用薬の残薬の報告を求めており、保険薬局において患者の服用薬の残薬を確認し、当該保険医療機関に対して情報提供を行った場合 イ 「区分番号00」の調剤基本料の「注9」に掲げる分割調剤において、2回目以降の調剤時に患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等について確認し、処方医に対して情報提供を行った場合 ウ 保険医療機関からの求めに応じ、入院前の患者の服用薬について確認し、依頼元の医療機関に情報提供した場合
(3)「服薬情報等提供料2」は、以下の場合に算定できる。 ア 患者又はその家族等の求めがあった場合、患者の同意を得て、次に掲げる情報等の内容について、患者又はその家族等に対して速やかに提供等し、当該患者の次回の処方箋受付時に提供した情報に関する患者の状態等の確認及び必要な指導を行った場合。 (イ)緊急安全性情報、安全性速報や医薬品・医療機器等安全性情報など、処方箋受付時に提供した薬剤情報以外の情報で患者の服薬期間中に新たに知り得た情報 (ロ)患者の服薬期間中に服薬状況の確認及び必要な指導 イ 保険薬局の薬剤師が薬剤服用歴に基づき患者の服薬に関する(4)のアからウまでに掲げる情報提供の必要性を認めた場合にその理由とともに、患者の同意を得て、現に患者が受診している保険医療機関に対して、当該患者の服薬状況等について文書等により提供した場合。これには、保険薬局において患者の服用薬の残薬を確認し、処方箋を発行した保険医療機関に対して情報提供を行った場合が含まれる。
(4)保険医療機関に対する情報提供の内容は次のとおりとする。 ア 当該患者の服用薬及び服薬状況 イ 当該患者に対する服薬指導の要点、患者の状態等 ウ 当該患者が容易に又は継続的に服用できるための技術工夫等の調剤情報
(5)ここでいう「服薬状況」とは、患者が薬剤の用法及び用量に従って服薬しているか否か に関する状況のほか服薬期間中の体調の変化等の患者の訴えに関する情報を含む。患者に 自覚症状がある場合には、当該自覚症状が薬剤の副作用によるものか否かに関する分析結 果も含めて情報提供することとし、また、患者に対する服薬指導は、当該分析結果を踏ま えたものとする。なお、患者の自覚症状の分析に当たっては、「重篤副作用疾患別対応マ ニュアル」(厚生労働省)等を参考とすることが望ましい。
(6)(4)のウについては、処方箋の記入上の疑義照会等では算定できない。
(7)患者1人につき同一月に2回以上服薬情報等の提供を行った場合においても、月1回のみの算定とする。ただし、2以上の保険医療機関又は診療科に対して服薬情報等の提供を行った場合は、当該保険医療機関又は診療科ごとに月1回に限り算定できる。
(8)保険医療機関への情報提供に当たっては、別紙様式1又はこれに準ずる様式の文書等に必要事項を記載し、患者が現に診療を受けている保険医療機関に交付し、当該文書等の写 しを薬剤服用歴の記録に添付する等の方法により保存しておく。
(9)(3)のアについて、患者の服薬期間中に情報提供した事項、服薬期間中及び処方箋受付時に確認した患者の服薬状況等及び指導等については、情報提供の都度、薬剤服用歴の記録に記載する。
(10)服薬情報等提供料は、「区分番号13の2」のかかりつけ薬剤師指導料、「区分番号13の 3」かかりつけ薬剤師包括管理料又は「区分番号15」の在宅患者訪問薬剤管理指導料を算 定している患者については算定できない。
(11)電子的方法によって、個々の患者の服薬に関する情報等を保険医療機関に提供する場合は、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」(平成25年10月) を遵守し、安全な通信環境を確保するとともに、書面における署名又は記名・押印に代わり、厚生労働省の定める準拠性監査基準を満たす保健医療福祉分野の公開鍵基盤(HPKI:HealthcarePublicKeyInfrastructure)による電子署名を施すこと。

算定要件のポイントとして、いずれも患者さんへの同意が必要な点について注意が必要です。

❕付録:薬剤師クイズ 〜疑義照会が必要かも〜❕

70代男性、以下の継続処方あり。

Rp.1)ジャヌビア50mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.2)アジレクト1mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.3)アミティーザ24μg 2cap
分2 朝夕食後    30日分

主訴)
・便秘はまだ続いている。薬続けて様子みるよ。
・腰も痛い状態が続いてて、整形で痛み止めのカプセルが追加になった。
・最近トイレに起きる回数が多くて。尿が出るのも少し時間がかかるかな。

上記の患者さんで疑義照会が必要な可能性があります。

服薬情報等提供料の算定例

服薬情報提供料のパターンとしては主に3パターンです。

①医療機関の求めがあり、医療機関に情報提供(服薬情報等提供料1)
②患者かその家族等の求めがあり、患者かその家族等に情報提供(服薬情報等提供料2)
③患者かその家族等の求めがあり、医療機関に情報提供(服薬情報等提供料2)

服薬情報等提供料の算定例として、比較的メジャーなのが、処方箋のチェック項目で医療機関への情報提供にチェックがある場合が挙げられます。

処方箋の項目に以下のようなものが設けられており、「保険医療機関へ情報提供」にチェックがついている場合は、文書で情報提供の上、算定できる例となります。

保険薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応

□保険医療機関へ疑義照会した上で調剤
□保険医療機関へ情報提供

なお、上のチェック項目の「保険医療機関へ疑義照会した上で調剤」の場合は、あくまで疑義照会となるため、服薬情報等提供料は算定できません。

その他の算定例として、例えば一包化の希望があるが、今回は不要で、次回医師に相談してみるなどのコミュニケーションを患者さんと取った際に、事前に薬局から医師の方へ情報提供してほしいという希望があるようなケースは文書で医療機関に情報伝達すれば算定できると考えられます。

服薬情報等提供料の患者への指導|電話でも可?吸入指導などは

服薬情報等提供を患者さんに実施する際は、文書での提供は求められていません。

この点から電話での相談などでも算定は可能と考えられます。

電話での問い合わせについては以下の記事で詳しく確認しているので参照してください。

記事:服薬情報等提供料は電話の相談・問い合わせで算定できる|同意の取り方は

 

また、患者さんからの問い合わせで比較的多いものとして、吸入薬の使い方がわからないなどがあります。このような場合も服薬情報等提供料を算定できるか、これも「服薬状況の確認及び必要な指導 」に該当すると考えられるため、算定できると考えられます。

算定のタイミングは次回の処方箋受付時

服薬情報等提供料の算定のタイミングは次回の処方箋受付時となるため、注意が必要です。

服薬情報等提供料は、服薬期間中における患者への継続的なフォローという観点があるため、情報提供した後にも、次回の処方箋受付時に提供した情報に関する患者の状態等の確認、必要な指導を行いましょう。特に服薬情報提供料2についてはこれらのフォローが算定要件の一つとなります。

なお、次回の処方箋受付時は必ずしも服薬情報等提供を行った薬剤の処方もと医療機関でなくても良いとされています(参考文献:保険調剤Q&A Q145)。

服薬情報等提供料の様式(トレーシングレポート)

服薬情報等提供料の様式は厚労省のwebサイトで例示があります。

服薬情報等提供料の様式例

服薬情報等提供料はかかりつけ薬剤師料と同時算定はできない

服薬情報等提供料はかかりつけ薬剤師と同時には算定できないため、注意が必要です。

また、他にも在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者さんについては算定できません。

薬歴には情報提供した内容を記載

服薬情報等提供料を算定する際には当然薬歴にも記載が必要となります。

実際に情報提供した内容を薬歴に記載するようにしましょう。

より詳しい情報はポータルサイトでも

今回の記事のような、薬剤師の専門情報はネット検索でもなかなか見つからなかったりします。

より詳しくまとまった情報は、薬剤師のポータルサイトを活用するのも選択肢です。

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