外来服薬支援料の算定要件、算定事例など|一包化加算との兼ね合い、レセプト請求のポイントなど

外来服薬支援料は、地域支援体制加算の要件にも組み込まれ、重要度が増してきている加算ですが、他の加算よりも曖昧な点も多く、自由度も高いものであり、実際に算定する際に迷うケースも多くあります。

今回は外来服薬支援料について、算定要件と点数、算定事例、一包化加算との兼ね合い、レセプト請求のポイントなどをまとめてみました。

外来服薬支援料の算定要件と点数

外来服薬支援料は患者の服薬管理を支援した場合に185点の点数を算定できるものです。

算定要件としては患者本人や家族、医療機関などからの求めに応じて、服薬中の薬剤について、医師に治療上の必要性支援の必要性を確認した上で、月1回算定できるものです。

在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している場合は算定できない点に注意が必要です。

また、算定は月1回とされている点にも注意が必要です。

外来服薬支援料について、平成30年厚生労働省告示第43号の調剤点数表より引用します(診療報酬の算定方法の一部を改正する件(告示) )。

14の2 外来服薬支援料 185点

注1 自己による服薬管理が困難な患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、当該患者が服薬中の薬剤について、当該薬剤を処方した保険医に当該薬剤の治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性を確認した上で、患者の服薬管理を支援した場合に月1回に限り算定する。

2 患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、患者又はその家族等が保険薬局に持参した服用薬の整理等の服薬管理を行い、その結果を保険医療機関に情報提供した場合についても、所定点数を算定できる。

3 区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、算定しない。

外来服薬支援料の算定要件の詳細|厚生労働省の通知より

前述の告示の内容について、さらに細かい算定要件を定めているのが、厚生労働省の通知です。

平成30年3月5日保医発0305第1号の別添3(調剤点数表)より引用していきます(診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知))。

(1)〜(7)まであるのでそれぞれ確認していきます。

<薬学管理料> 区分14の2 外来服薬支援料

(1)外来服薬支援料は、保険薬局の保険薬剤師が、自己による服薬管理が困難な外来の患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じ、当該患者又はその家族等が持参した服薬中の薬剤について、治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性を判断し、当該薬剤を処方した保険医にその必要性につき了解を得た上で、一包化や服薬カレンダーの活用等により薬剤を整理し、日々の服薬管理が容易になるよう支援した場合に、「注1」及 び「注2」合わせて服薬支援1回につき、月1回に限り算定する。また、患者の来局時のほか、患者の求めに応じて保険薬剤師が患者を訪問して服用薬の整理等を行った場合でも算定できる。この場合、訪問に要した交通費(実費)は患家の負担とする。なお、服薬管理を容易にするような整理を行わずに単に服薬指導を行っただけでは算定できない。

(1)では外来服薬支援料の概要についてまとめられています。注意したいのは保険医に了解を得た上でとあり、薬剤師の判断だけではNGということですね。ただ、告示の注2にあるように後から報告するパターンもありでしょうが。

具体的な作業としては「一包化」と「服薬カレンダー」の文言があります。少なくともこの2つは間違いないく外来服薬支援料を取れる作業と認識できるでしょう。

 

(2)「注1」については、外来服薬支援を行うに当たり、患者が、当該保険薬局で調剤した薬剤以外に他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤を服用していないか確認し、極力これらの薬剤も含めて整理するよう努める。また、実際にこれらの薬剤も含めて服薬支援を行う場合には、重複投薬、相互作用等の有無を確認し、処方医に必要な照会を行い、適切な措置を講じる。なお、患者に対する服薬中の薬剤の確認や処方医への照会等を行った上で、結果として、他の保険薬局で調剤された薬剤又は保険医療機関で院内投薬された薬剤のみについて服薬支援を行うこととなった場合(当該保険薬局で調剤を受けていない患者が持参した、他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤について服薬支援を行う場合を含む。)でも算定できる。

(2)では告示の「注1」の補足として記載があります。自分の薬局で出した薬以外もちゃんと確認するというテント、結果として他の薬局でもらった薬のみが対象となっても算定できるということが書かれていますね。

 

(3)「注2」については、患者が保険薬局に持参した服用中の薬剤等の服薬管理を行い、その結果を関係する保険医療機関へ情報提供した場合に算定できる。算定に当たっては、あらかじめ、患者又はその家族等に対して、保険薬局へ服用中の薬剤等を持参する動機付けのために薬剤等を入れる袋等を提供し、患者等が薬剤等を持参することで服薬管理を行う取組(いわゆるブラウンバッグ運動)を周知しておく。

(3)は告示の「注2」の補足として記載されています。ブラウンバッグ運動の周知について書かれてますね。

 

(4)外来服薬支援は、処方箋によらず、調剤済みの薬剤について服薬管理の支援を目的として行うものであるため、薬剤の一包化を行った場合でも、調剤技術料は算定できない。

(4)は、外来服薬支援が処方箋に基づかないため、調剤技術料は算定できないということです。特に外来服薬支援の扱いとして一包化する場合は、一包化加算は取れないということが言いたいのかな。処方箋持参時に外来服薬支援料を算定する場合は、処方箋の領収書と外来服薬支援料の領収書が別になるのが一般的ですかね。

 

(5)薬剤の一包化による服薬支援は、多種類の薬剤が投与されている患者においてしばしばみられる薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止すること又は心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用することが困難な患者に配慮することを目的とし、治療上の必要性が認められる場合に行うものである点に留意する。

(5)は何でもかんでも一包化して外来服薬支援とするな、ということでしょうかね。

 

(6)外来服薬支援料を算定する場合は、服薬支援に係る薬剤の処方医の了解を得た旨又は情報提供した内容並びに当該薬剤の名称、服薬支援の内容及び理由を薬剤服用歴の記録に記載する。

(6)について。外来服薬支援を行う際には必ず事前に医師の了解を得るか、事後の場合でも情報提供が必須であり、さらにそれを薬歴に書く。その他に薬歴に書く内容として、外来服薬支援の対象となる薬剤名、やったこと(一包化、とか)、やった理由(服薬の管理が困難なため、とか)が定められています。

 

(7)外来服薬支援料は、「区分番号15」の在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については算定できない。また、現に他の保険医療機関又は保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者についても算定できない。

(7)は他の薬局も含めて、在宅をやっている患者さんは算定できません、という内容ですね。

❕付録:薬剤師クイズ 〜疑義照会が必要かも〜❕

70代男性、以下の継続処方あり。

Rp.1)ジャヌビア50mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.2)アジレクト1mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.3)アミティーザ24μg 2cap
分2 朝夕食後    30日分

主訴)
・便秘はまだ続いている。薬続けて様子みるよ。
・腰も痛い状態が続いてて、整形で痛み止めのカプセルが追加になった。
・最近トイレに起きる回数が多くて。尿が出るのも少し時間がかかるかな。

上記の患者さんで疑義照会が必要な可能性があります。

外来服薬支援の算定事例と一包化加算との兼ね合い

解釈が難しい外来服薬支援料ですが、処方箋を2枚受け付けて、それを一つにまとめて一包化したら算定できるのか、、、これはダメな可能性があります。平成24年の事務連絡で疑義解釈が出ています(疑義解釈資料の送付について)。

(問1) 同一又は異なる保険医療機関の複数診療科から処方日数の異なる処方箋を保険薬局が受け付けた場合、薬剤等を整理し、日々の服薬管理が容易になるように支援すれば、その都度、外来服薬支援料を算定できるのか。

(答) 算定できない。外来服薬支援料は、患者または家族が持参した「服薬中の薬剤」に関する服薬支援を評価しているものである。

事務連絡平成24年8月9日

ダメな理由がどうなんですかね、「服薬中の薬剤」ではないからという理由のようです。ただ、以前から継続の薬なら処方箋を持ってきた時点でも「服薬中の薬剤」と考えられないこともないような気もしますが。

何れにしてもこのケースでは一包化加算がとれるなら、そちらを算定するのが安全と言えそうです。

 

ただし、日本薬剤師会が編集、株式会社じほうが発刊している「保険調剤Q&A平成30年度版」では、Q150において以下のようなQAがあり、上記と似たようなケースで「算定できます。」という回答です。

Q150
異なる保険医療機関から交付されてた処方箋で、ともに一包化の指示があるものについて、患者の希望に応じてこれらを一包化したような場合には、外来服薬支援料を算定することはできますか。また、もし算定できるとしたら、「月○回まで」のような制限はあるのでしょうか。

保険調剤Q&A

上記の事務連絡Q&Aとは見解が異なる気がしますが、、、強いて言うと「患者の希望に応じて」という面が異なるのでしょうか。しかし事務連絡のQ&Aでは算定できない理由として「「服薬中の薬剤」に関する服薬支援を評価しているもの」とされているため、保険調剤Q&Aのケースも服薬中の薬剤でない気がします。事務連絡の方はH24年のものであるため、見解が変わった可能性がありますが、判断が難しいところです。

算定事例:別々に一包化したものを後日、合わせて欲しいと言われるケース

実際の算定事例として以下のケースはOKでしょう。

処方箋持ってきた時点では別々に一包化して投薬。この時は一包化加算を算定。後日患者さんが来局して、やっぱり両方まとめて欲しいと訴え。一つに合わせて再度分包する。この時に外来服薬支援料を算定。

算定事例:処方箋の薬と、併用薬を一緒に分包するケース

別の算定事例として、処方箋を一枚持ってきて、今使っている併用薬とまとめて一包化して欲しいと言われた時はどうなんでしょうか。併用薬の方は「服薬中の薬剤」に該当しますが、当日持ってきた処方箋の薬剤は「服薬中の薬剤」に該当しないと考えることができます。

この場合は取れる解釈、取れない解釈いずれもできそうです。ただ、個人的な経験上、これは算定しており、今の所レセプトは通っています。このケースで個別指導の経験はありませんので、個別指導で何か言われるかもしれまんが。

実際に患者さんの服薬支援には間違いなく貢献していると考えられるので、個別指導の際にはそこは主張して良いとは考えています。

その他の算定事例

私自身があまり多くの事例を経験してませんが、他の算定事例として、m3.comの薬剤師掲示板なども非常に参考になります。

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レセプト請求のポイント

レセプト請求に関しても外来服薬支援料はいくつか注意点、ポイントがあります。

外来服薬支援料のみを算定したケースでは「件数」としては1件、「受付回数」としては0件となる点、摘要欄に服薬管理を支援した日、服薬支援に係る薬剤の処方医の氏名及び保険医療機関の名称を記載する点などが特に重要と言えます。

以下は平成30年3月26日保医発0326第5号の外来服薬支援にかかる部分の抜粋です(「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について )。

第1 調剤報酬請求書に関する事項(様式第4)
1 「平成年月分」欄について
調剤年月又は外来服薬支援料若しくは退院時共同指導料を算定した年月(以下「調剤年月等」という。)を記載すること。したがって、調剤年月等の異なる調剤報酬明細書(以下「明細書」という。)がある場合には、それぞれの調剤年月分等について調剤報酬請求書を作成すること。なお、調剤年月等の異なる明細書であっても、返戻分の再請求等やむを得ぬ事由による請求遅れ分については、この限りではないこと。

12 その他
(1) 請求に係る月の処方せん受付回数を「備考」欄に記載すること。
(2) 服薬情報等提供料、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料又は在宅患者緊急時等共同指導料を算定した月とその基となる調剤月が異なる場合は、「処方せん受付回数」は調剤月について計上すること。また、長期投薬若しくは後発医薬品に係る分割調剤の調剤基本料を算定する場合、医師の指示による分割調剤に係る自局での初回以外の調剤を行う場合又は服薬情報等提供料、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、外来服薬支援料若しくは退院時共同指導料のみの算定を行っている場合は、「件数」としては1件、「受付回数」としては0件として計上すること。

第2 調剤報酬明細書の記載要領(様式第5)
1 調剤報酬明細書の記載要領に関する一般的事項
(3) 同一患者につき、同一医療機関の保険医が交付した処方せんに係る調剤分については、一括して1枚の明細書に記載すること。ただし、歯科と歯科以外の診療科の処方せんについては、それぞれ別の明細書に記載すること。また、外来服薬支援料及び退院時共同指導料に係る明細書については、処方せんに基づく調剤分に係る明細書とは別とし、それぞれ単独の明細書とすること。

2 調剤報酬明細書に関する事項
(14) 「保険医療機関の所在地及び名称」欄、「都道府県番号」欄、「点数表番号」欄及び「医療機関コード」欄について
処方せんを発行した保険医(以下「処方医」という。)が診療に従事する保険医療機関の所在地、名称、都道府県番号、点数表番号及び医療機関コードを処方せんに基づいて記載すること。また、外来服薬支援料及び退院時共同指導料に係る明細書については記載しないこと。
なお、電子計算機の場合は、例外的に所在地及び名称をカタカナで記載しても差し支えないこと。

(15) 「保険医氏名」欄について
処方医である医師又は歯科医師の姓名を記載すること。
なお、同一医療機関で同一患者に対し、異なる医師又は歯科医師が処方せんを発行した場合には、当該欄に当該処方医の姓名を1の項から順番に記載すること。処方せんを発行した医師又は歯科医師の数が10人を超えた場合は、「摘要」欄に11以降の番号を付して医師又は歯科医師の姓名を記載すること。また、外来服薬支援料及び退院時共同指導料に係る明細書については記載しないこと。
なお、電子計算機の場合は、例外的に漢字を読み替えたカタカナを使用すること又はひらがなをカタカナに読み替えて記載することも差し支えないこととするが、この場合には姓と名の間にスペースをとること。

(16) 「受付回数」欄について
イ 同一の保険医療機関で一連の診療に基づいて同一の患者に交付された処方箋を同一日に受け付けた場合は、複数診療科に係るものであっても枚数にかかわらず受付回数は1回となること。
ただし、歯科診療に係る処方箋とそれ以外の処方箋についてはこの限りでない。また、長期投薬又は後発医薬品に係る分割調剤に係る調剤基本料を算定する調剤、医師の指示による分割調剤に係る自局での初回以外の調剤並びに服薬情報等提供、在宅患者訪問薬剤管理指導、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導、在宅患者緊急時等共同指導、服用薬剤調整支援料、外来服薬支援及び退院時共同指導は、受付回数としては計上しないこと。

(26) 「加算料」、「調剤基本料」、「時間外等加算」及び「薬学管理料」欄について
オ 「薬学管理料」欄について
外来服薬支援料を算定した場合は、名称及びその回数を記載すること。

平成30年3月26日
保医発0326第5号

外来服薬支援料の算定における薬歴の記載

外来服薬支援料を算定した時は以下の4点を薬歴に記載する必要がありそうです。

①服薬支援に係る薬剤の処方医の了解を得た旨又は情報提供した内容
②当該薬剤の名称
③服薬支援の内容
④服薬支援の理由

①は医師の了解、事後の情報提供の場合はその内容ですね。

②は支援した薬剤名、たくさんある場合も一応全部書いた方が安全でしょう。

③は支援の内容、一包化、服薬カレンダーの対応などがケースとして多いでしょうか。

④は支援を行った理由、患者本人や家族からの要望、服薬困難のため、といった理由が考えられますね。

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