横紋筋融解症について、服薬指導の際に伝えるべき内容をまとめてみました。
横紋筋融解症の初期症状を注意喚起
厚生労働省の重篤副作用疾患別対応マニュアルだと以下のような初期症状が注意喚起されている。
「手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む」、「手足がしびれる」、「手足に力がはいらない」、「こわばる」、「全身がだるい」、「尿の色が赤褐色になる」
個人的にはこれらの症状が続くようなことがあれば医師に相談するように注意喚起するのがよいかなと思います。
筋肉痛とかは普通に生活していてもよくあるだろうから、これが何日か続く、他の自覚症状も同時に出た時が特に注意が必要だと思っています。
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A. 勤務時間やシフトの不満
B. 業務内容の不満
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D. 給与面の不満
他の症状との見分けは
ただの筋肉痛や他の疾患との見分けも当然必要なわけで、特にスタチンの薬が原因の場合は開始初期から数ヶ月以内とされているので、この期間であるか、さらに左右対称のケースが多いのでこれらの情報も伝えておくのが良いでしょう。
公益財団法人 日本心臓財団 サイトより
過度な注意喚起をしないように
副作用の説明をすると怖い薬という印象を持たれるケースが割とあります。
この辺が薬剤師のさじ加減次第になることが多く、過度な心配をさせないことも重要だと思います。
「横紋筋融解症」という副作用名を実際に出すかどうかという点も一考の余地があり(名称が割と怖い)、あえて副作用名を出さずに初期症状と医師への相談を注意喚起するという方法もありだと思います。
また、頻度は実際にごく稀であるため、まず関係ないだろうということも併せて言うようにするのも良いかもしれません。
いずれにしても副作用に注意喚起により、患者が服薬を拒否するようでは本末転倒な気もする(医師からのクレームにも繋がりかねない)ので、副作用を説明する時は細心の注意が必要ですね。
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