卵アレルギーと牛乳アレルギーで注意するべき薬剤

卵アレルギーと牛乳アレルギーは特に小児において、アレルギー歴として比較的よく持っているケースがあります。

卵アレルギーと牛乳アレルギーで注意が必要な薬剤をまとめてみました。

卵アレルギーで注意が必要な薬剤

食物アレルギーの中で最も多いのが卵アレルギーです。

卵アレルギーのアレルギー歴を持つケースで注意が必要な薬剤は、卵白由来成分や卵由来の添加物を含む薬剤、卵を製造の段階で利用する薬剤です。

注意が必要な薬剤 注意が必要な理由 注意のレベル
ムコゾーム点眼液0.5% 卵白由来成分を含むため 禁忌
リフラップシート5%
リフラップ軟膏5%
ソナゾイド注射用16μL 鶏卵由来の安定剤を用いているため 原則禁忌
インフルエンザワクチンなど 製造段階で卵を利用 接種要注意者

上記の様に、卵白由来成分を含むムコゾームやリフラップは禁忌であり、通常は使用しません。注射のソナゾイドも原則として禁忌となります。

インフルエンザワクチンなどの製造段階で卵を使用するワクチンは問題ないケースも多く、実際には使用されるケースも多々ありますが、接種するかの最終的な判断は医師の判断となるため、患者さんには必ずアレルギーを持っていることを伝えてもらう必要があります。

また、以前は 卵白由来成分のリゾチームを含む経口薬のノイチームやレフトーゼも禁忌でしたが、現在は処方薬としては販売されていません。

❕付録:薬剤師クイズ 〜疑義照会が必要かも〜❕

70代男性、以下の継続処方あり。

Rp.1)ジャヌビア50mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.2)アジレクト1mg 1錠
分1 朝食後     30日分
Rp.3)アミティーザ24μg 2cap
分2 朝夕食後    30日分

主訴)
・便秘はまだ続いている。薬続けて様子みるよ。
・腰も痛い状態が続いてて、整形で痛み止めのカプセルが追加になった。
・最近トイレに起きる回数が多くて。尿が出るのも少し時間がかかるかな。

上記の患者さんで疑義照会が必要な可能性があります。

市販薬では依然として注意が必要なリゾチーム

処方薬ではリゾチームの経口薬は販売されなくなりましたが、市販薬では現在でもリゾチームが含まれる多くの薬剤が販売されています。

パブロンシリーズ、ルルシリーズ、コンタックシリーズ、ストナシリーズなどの一部を含め、多くの市販薬でリゾチームを含むものがあるため、注意が必要です。

患者さんには市販薬、特に風邪薬では注意が旨も合わせて注意喚起しましょう。

牛乳アレルギーで注意が必要な薬剤

牛乳アレルギーは卵アレルギーの次に多い食物アレルギーです。

牛乳アレルギーのアレルギー歴を持つケースで注意が必要な薬剤は、牛乳由来成分を利用する薬剤、カゼインを含む薬剤です。

注意が必要な薬剤 注意か必要な理由 注意のレベル
ラックビーR散 製造段階で牛乳由来成分を利用 禁忌
エンテロノン‐R散
コレポリーR散10%
耐性乳酸菌散10%「JG」、「トーワ」
タンナルビン 添加物としてカゼインを使用 禁忌
タンニン酸アルブミン
ミルマグ錠
アミノレバンEN
エンシュアH、エンシュアリキッド
ラコールNF
エネーボ 牛乳由来のタンパク質を含む 禁忌
リレンザ 乳蛋白を含む 慎重投与
イナビル

ラックビーRなどの耐性乳酸菌製剤は牛乳アレルギーに対して禁忌であるため、注意が必要です。ただし、ビオフェルミンRは使用することができます。

その他、タンナルビンなどのタンニン酸アルブミン製剤、ミルマグ、アミノレバンEN(注射は除く)、エンシュア、ラコールなどはカゼインを添加物として含むため、これらも牛乳アレルギーの患者は使うことができません。エネーボも牛乳由来のたんぱく質を含むため同様に禁忌です。

リレンザ、イナビルは禁忌ではありませんが、夾雑物として乳蛋白を含むため、慎重投与という形で注意喚起されています。

参考文献

Pharmarise 薬局新聞 2015年10月号

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