胃炎、潰瘍治療剤のマーズレンについて、服用量とジェネリック、顆粒と錠剤の変換などについて確認していきます。
マーズレンとジェネリックの種類
まずはマーズレンとそのジェネリックの種類を確認していきましょう。
成分量 | 製品名 | 包装の種類 | 主なジェネリック |
1g 中アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(水溶性アズレン)3mg、日局 L-グルタミン 990mg (顆粒) |
マーズレンS配合顆粒 | 0.5g、0.67g、バラ | アズクレニンS、グリマック、トーワズレン、マナミンGA、ルフレン |
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物 3 mg L-グルタミン 990mg (細粒) |
0.5g、0.67g、バラ | アズレミン、アズレン・グルタミン配合細粒「EMEC」 | |
1 錠中アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(水溶性アズレン)0.75mg、日局 L- グルタミン 247.5mg | マーズレン配合錠0.375ES | – | – |
1 錠中アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(水溶性アズレン)1mg、日局 L- グルタミン 330mg | マーズレン配合錠0.5ES | – | – |
1 錠中アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(水溶性アズレン)2mg、日局 L- グルタミン 660mg | マーズレン配合錠1.0ES | – | – |
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マーズレンは顆粒の処方が主流
ジェネリックの有無からもわかる通り、マーズレンは顆粒の処方の方が主流と言えます。
マーズレン系で注意したいのは以下の2点。
①0.5g包装と0.67g包装がある
②顆粒と細粒の種類がある
①については、0.5gと0.67gの分包製品がある点です。バラしか採用してない場合は問題ありませんが、分包品を採用している場合は、0.5gと0.67で処方がどちらか、もしくは何でもないのか注意が必要です。
ちなみに用法は「通常成人1日 1.5 〜 2.0g を 3 〜 4 回に分割経口投与」なので0.5gの方が使いやすいかと思いきや、意外と1回0.67gとなる処方も少なくないという。。。
②については、散剤系では顆粒と細粒の2種類がある点です。
一般名は以下の通り。
・顆粒→【般】アズレンスルホン酸Na・L-グルタミン配合顆粒
・細粒→【般】アズレンスルホン酸Na・L-グルタミン配合細粒
細粒の方はジェネリックしか種類がありません。マーズレンは顆粒の方ですね。
ちなみに処方が細粒の方の一般名で来たとき、類似剤型のマーズレン顆粒では調剤できないのかなぁーとか思っています。一般名→先発で調剤するときは確か類似剤型はNGでしたよね?ジェネリックなあOKなはず。ちょっと記憶が曖昧ですがすいみません。
一般名の参照→処方箋に記載する一般名処方の標準的な記載(一般名処方マスタ)について
何れにしても上記の点はマーズレンあるあるで注意が必要かなと思います。
マーズレン錠剤はわかりにくい|顆粒との換算は
マーズレンの錠剤は前述のとおり3種類あります。ジェネリックはありません。
名称にそれぞれ「0.375ES」、「0.5ES」、「1.0ES」とついていますが、1錠中に含有するアズレン量の1/2なんですよね。よく理由がわからない。最初につくられたのが1.0ESであり、当初は「マーズレンES」だったとのこと。これが名称変更で1.0ESになり、さらに半量と0.375倍量のものが作られたので、0.5、0375という数値がついている…のかもしれない。。。
インタビューフォームには詳しくは書いていませんでした(マーズレン インタビューフォーム)。
マーズレン錠剤とマーズレン顆粒の換算は結構ややこしいです。
マーズレン顆粒0.67g包1包が、マーズレン配合錠1.0ESの1錠と同じ成分量になる。
例として、以下のパターンを挙げてみます。
マーズレン配合錠1.0ES 3錠 → マーズレン配合顆粒 2g
マーズレン配合錠1.0ES 2錠 → マーズレン配合顆粒 1.33g
マーズレン配合錠0.5ES 6錠 → マーズレン配合顆粒 2g
マーズレン配合錠0.5ES 3錠 → マーズレン配合顆粒 1g
マーズレン配合錠 0.375ES 6錠 → マーズレン配合顆粒 1.5g
この他にも色々可能性はありますが、とりあえず錠剤から顆粒への変更はすこし頭を使うことを覚えておきましょう。
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