整腸剤の種類と一覧、作用機序や使い分け

05 消化器

処方薬の整腸剤について、種類と一覧、作用機序、使い分けなどをまとめました。

整腸剤の種類と一覧

主に使われる処方薬の整腸剤は以下の通り。

成分名・一般名 代表的な製品名
ビフィズス菌 ラックビー
ビオフェルミン錠
ラクトミン(乳酸菌)+糖化菌 ビオフェルミン配合散
カゼイ菌 ビオラクチス
ビフィズス菌・ラクトミン配合剤 ビオスミン
耐性乳酸菌 エンテロノンR
ビオフェルミンR
酪酸菌 ミヤBM
ラクトミン+酪酸菌+糖化菌 ビオスリー

整腸剤の作用機序

乳酸菌系であるラクトミン、ビフィズス菌、カゼイ菌は主に乳酸を産生して腸内のpHを下げて整腸作用を示す。

耐性乳酸菌製剤も同様だが、抗菌剤があっても産生できる特徴がある。

酢酸菌系は、腸管内で増殖して、酪酸を産生して整腸作用を示す。

整腸剤の使い分け

耐性乳酸菌は抗生剤と併せて処方されるケースが多い。ただし、キノロン系は効能効果として認められていない(ナジリクス酸はある)。

乳酸菌系では、ビオラクチスは生きたまま腸へ到達しやすいとされてますが、実際にはあまり処方がない。ヨーグルトとかにも含まれる。冷所保存。

ビフィズス菌はビオフェルミン、ラックビーが多い。同じビフィズス菌でも少し菌種が異なるため、薬局で変更とかはできない。ビオフェルミンとラックビーの使い分けは正直、好みの部分が大きいと思う。

ラクトミンも乳酸を酸性するが、ビフィズス菌の方が効果的という意見が多いかも。ビフィズス菌は酢酸とかも産生。

酪酸系はミヤBMが割と独壇場。キノロン系併用できも効果あると言われている。芽胞を形成のため、抗菌剤抵抗性。

ビオスリーも酪酸を含むがミヤBMとは少し菌種が異なる。その他にラクトミン、糖化菌を含むが、ビオスリーが最強!と一概に言えないのが面白いところ。

慢性的な腸疾患の場合は、使い分けというよりはローテーションで回すケースも見られる。

整腸剤のジェネリック変更は注意が必要

整腸剤は安易にジェネリック変更できないので注意が必要。

耐性乳酸菌ではエンテロノン-R散はジェネリックがあるが、ビオフェルミンRは若干異なる。ラックビーR、レベニンも別物。耐性乳酸菌散10%の「JG」と「トーワ」はエンテロノン-Rのジェネリックで他は独立ものと考えるのが良いかも。

ビフィズス菌もラックビー、ビオフェルミン、ビフィスゲンが別物。 ビオスミン配合散はレベニンS配合散がジェネリックに該当する。レベニンSも配合錠になると単独のもの。

ビオラクチスは固有。

酪酸菌系もミヤBM、ビオスリーがいずれの剤型も固有の製剤。

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