サプリメントの患者さんへの説明、注意点など薬剤師の立場から|脂溶性ビタミン編

薬剤師としてのサプリメントの患者さんへの説明、注意点などを確認していきます。

今回は脂溶性ビタミンについてです。

脂溶性ビタミンの一覧

各種ビタミン等、栄養素の情報サイトとして、公益財団法人長寿科学振興財団が運営している健康長寿ネットがわかりやすくまとめてくれています(健康長寿ネット)。

脂溶性ビタミンの一覧と、特徴は以下の通り。

脂溶性ビタミン ビタミンA ビタミンD ビタミンE ビタミンK
別名 レチノールなど カルシフェロール トコフェロール、トコトリエノール フィロキノン、メナキノン
1日必要量(成人) 450〜650㎍RAE 5.5〜6.0㎍ 6.0〜7.5㎎ 150〜160㎍
1日上限 2600〜2700㎍RAE 90〜100㎍ 650〜900㎎
主な機能 目や皮膚の粘膜を保つ 骨格と歯の発育促進、神経伝達や筋肉の収縮 抗酸化作用、血管健康維持、LDLコレステロール酸化抑制、赤血球破壊防止 血液凝固、カルシウムの骨への沈着
不足した場合 暗順応障害、皮膚の乾燥 低カルシウム血症、骨の軟化、くる病、骨粗鬆症 神経や筋障害の症状、血行不良、冷え性や頭痛、肩こり、動脈硬化 出血傾向、骨粗鬆症のリスク
過剰摂取 頭痛、脳脊髄液圧の上昇、頭蓋内圧亢進症、皮膚症状 高カルシウム血症、腎機能障害、消化器症状 出血傾向、骨粗鬆症のリスクの可能性
含まれる食品 レバー、うなぎ、乳製品、卵 キノコ類、魚介類、卵黄、バター ナッツ類、大豆、穀類、緑黄色野菜 納豆、緑黄色野菜(小松菜、ほうれん草、ブロッコリー)
注意する併用薬 エトレチナート(チガソン)、トレチノイン(ベサノイド)、タミバロテン(アムノレイク)、ベキサロテン(タルグレチン) ワルファリン
主な医薬品 チョコラA アルファロール、エディロール ユベラ カチーフ、ケーワン、ケーツー、グラケー

脂溶性ビタミンの注意点と薬剤師として伝えるべきこと

脂溶性ビタミンについて、サプリメントなどで相談を受けた際、販売する際に伝えておくべきことをそれぞれ確認していきます。

ビタミンA

ビタミンAはレチノール、レチナール、レチノイン酸の総称。

目や皮膚の粘膜の健康を保つことに寄与する。

不足した場合は、目や皮膚への影響が考えられる。

脂溶性ビタミンは蓄積され、ビタミンAは過剰摂取で特に実害が確認されているのビタミン。頭痛、脳脊髄液圧の上昇、頭蓋内圧亢進症、皮膚症状などがあるため、特に過剰摂取に注意したい。

薬との飲み合わせは、 チョコラAとは重なるのでこれを使っている人は避ける。

あとは、チョコラAの併用禁忌薬も当然避けたい。皮膚疾患で使うチガソン(エトレチナート)や、白血病・リンパ腫の治療薬などが該当する。

ビタミンD

ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)が高い生理活性をもつ。

ビタミンD3は紫外線にあたることでも生成される。

骨や歯の発育促進に重要。

不足した場合は、低カルシウム血症から始まり、骨軟化症や成長障害、くる病、骨粗鬆症などのリスクがある。

過剰のリスクはそこまで高くないと思われるが、高カルシウム血症により、腎機能障害や食欲不振、嘔吐、神経の興奮性の亢進のリスクは考えられる。

薬の飲み合わせとして、骨粗鬆症でビタミンD製剤を使用している場合は、避ける方が無難。ジギタリス製剤も念のため避けた方が良いかも。エディロールなどはジキタリス製剤が併用注意になっている。

ビタミンE

4 種のトコフェロールと 4 種のトコトリエノールがあるが、生理作用が強いのはα-トコフェロール。

抗酸化作用があり、細胞膜のリン脂質二重層内に存在。血管を健康に保つほか、血中のLDLコレステロールの酸化を抑制、赤血球の破壊を防止、細胞に対する抗酸化作用での老化防止。

不足した場合は、神経や筋障害の症状、具体的には血行不良による冷え性、頭痛、肩こり、シミやシワ。動脈硬化の可能性など。

脂溶性だが、過剰のリスクは高くない。摂取量の3分の2が便として排出される。血液が止まりにくくなるリスクや、骨粗鬆症のリスクを高める可能性は示唆されている。

薬との飲み合わせ、飲み薬のユベラとの併用は避けた方が無難。他はあまり注意する必要はなさそう。

ビタミンK

天然のものはビタミンK1(フィロキノン)とビタミンK2(メナキノン類)。

血液凝固の過程に関与、カルシウムの骨への沈着の作用。

通常は不足するケースは多くない。注意するのは新生児と高齢者。新生児では腸内細菌からのビタミンK2供給が少ないため、新生児メレナ(消化管出血)や特発性乳児ビタミンK欠乏症(頭蓋内出血)のリスクがあるため、ケイツーシロップなどを使用する。不足すると出血傾向や、骨粗鬆症のリスクがある。

脂溶性だが、ビタミンK1、K2の過剰摂取のリスクはないとされている。

薬との飲み合わせは、 とにかくワルファリンに注意が必要。作用を打ち消してしまう。

あとは、カチーフ、ケーワン、ケーツー、グラケーあたりを使っている人は、作用が重なるので、無理に摂取しない方が安全。

脂溶性ビタミンのサプリメント

各メーカーから様々なサプリが出ている。

多いのマルチビタミンなどの一環として含まれているパターン。

実際には1日上限から考えると比較的少ない量に設定されているものが多いが、脂溶性ビタミンは蓄積性と言われており、特にビタミンAには注意したいところ。

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